後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

栃ノ心の見事な取り口、そして日大アメフト部の不祥事

2018年05月23日 | 日記・エッセイ・コラム
昨日のスポーツニュースにはいろいろ考えさせられました。
一度、十両に落ちた栃ノ心が勝ち進んで欧州出身3人目の大関昇進が確実になったことです。
それから日大アメフト部の宮川泰介選手の潔い謝罪会見には私まで救われた気持ちになりました。
内田前監督が自らの会見で誠実な対応をしていたら、彼がこんな形で会見を開くこともなかったと思います。
今日はこの2つのスポーツニュースについて簡略に書いてみたいと思います。

さて栃ノ心ですが、彼の取り組みはいつも正々堂々とした勝負ぶりでした。彼は2006年3月場所 で 初土俵を踏みました。その後、十両での優勝を経て入幕し小結までなりましたが大怪我をして十両落ちをします。
そして2014年11月場所 に再び 返り入幕し、2018年1月場所で14勝し幕内初優勝したのです。先場所は10勝。
そして昨日10勝目をあげました。直近3場所の33勝を越し大関昇進が確実になったのです。
波乱に満ちた過去でしたが、その相撲は正々堂々と四つに組むオーソドックスな見事なものです。怪力で相手を吊り上げて土俵の外に降ろす技には胸がスッキリします。
故郷の父や家族か喜んでいることでしょう。今後は勝ち進んで何時も正々堂々とした取り組みで勝つ横綱になって貰いたいです。
その彼が2014年に再び幕内復帰を決定的した時の報道をお送りします。

「日はまた昇る 復活栃ノ心」 2014、10月16日
http://blog.livedoor.jp/taguchi_sumo/archives/1011605131.html
九月場所、十両の栃ノ心が全勝優勝して幕内復帰を決定的にした。15日制になって十両で全勝優勝したのは、栃光・豊山(内田)・北の富士・把瑠都についで5人目となる。
もっとも栃ノ心は元小結という点が4人と異なるものの幕下まで陥落した後の十両全勝優勝だから見事である。
そもそも、栃ノ心は2008(平成20年)の七月場所の入幕から昨年(2013年)の七月場所まで約5年半、幕内を維持してきた。にもかかわらず、七月場所の5日目の徳勝龍戦で右膝前十字靭帯断裂及び右膝内側側副靭帯断裂の大ケガに襲われ途中休場するはめになった。そのため、十両陥落したものの2場所連続全休。さらに幕下に落ちても全休と4場所連続休場という悲惨な状況に追い込まれた。
かつて栃ノ心同様過酷な運命に陥った力士がいた。竜虎だ。左アキレス腱断裂で4場所連続休場して幕下まで陥落した。
この間、ベッドで上半身だけ鍛える姿が報道されりもした。復帰は幕下43枚目からスタートした。幕下3場所、十両3場所を要して幕内へ復帰した。
復帰後は横綱北の湖から金星を奪ったり、小結に返り咲いたりして活躍した。しかし、復帰12場所目に今度は右アキレス腱を切ってしまった。土俵の上では苦痛に顔がゆがむ竜虎が忘れられなかった。これが竜虎最後の一番となった。

1番目の写真は2014年の三月場所、武蔵海に勝って幕下優勝した時の写真です。
栃ノ心は幕下2場所連続優勝、十両2場所連続優勝という華々しい実績を引き下げて幕内に戻ってくる。七月場所では逸ノ城を本割・優勝決定戦と連勝している。見ようによっては以前より強くなっている気さえする。幕内でゆくゆくは再び激突する逸ノ城戦をはじめ、横綱・大関戦が楽しみになる。

2番目の写真は2014年、七月場所で十両本割で逸ノ城から勝利した時の写真です。
==========================================
そして話は変わり日大アメフト部の不祥事のことについて簡略に記します。
結論を先に書けば悪いのは前田監督で、潔く謝罪した宮川泰介選手の姿には私まで救われた気持ちになったのです。宮川泰介選手は犯した罪の責任は自分にあり、今後一生、アメリカン・フットボールをしないと言ったのです。
彼の記者会見を見た大人たちは皆感動しました。宮川君は必ず正しい生涯を送ると思います。
悪いのは巨悪な日本大学の経営陣の古い体質だということが浮き彫りになった事件でした。

3番目の写真は昨日の記者会見で陳述書を読み上げる宮川泰介選手の写真です。
以下に関連の報道をお送りします。

「悪質タックルは監督・コーチの指示」
https://brandnew-s.com/2018/05/22/nichidaikaiken/
宮川泰介選手は、4/22、4/29はスタメンでした。
5/3の実戦で外された際に、「やる気が足りない闘志が足りない」と監督から言われ、「宮川なんかはやる気があるのか分からないな」、「お前が変わらなないと試合にはださない」と言われたのだそうです。
翌日5/4に「お前は日本代表に行っちゃいけない」と言われ、その後の練習では「ダミーを最初に持つのはおかしい」と半ば強制的にグランド10週の罰を受けたようです。
ですが、監督の指示で「相手のQBを潰したら使ってやる」と言われており、「関学との定期戦がなくなってもいいだろ」と、本当にやらなくてはいけないと思ったのだと悲痛の胸の内を語っています。
「ここでやらなければ、後が無い」と追い詰められており日大アメフト部である井上コーチや、内田監督へ「相手のQBを潰すので使ってください」と自ら申し出があったのだと言います。
そして問題のあった試合で、試合前に前に井上コーチから「出来ませんでしたじゃすまされないぞ」と念を押され、当該プレーに至ったのだそうです。
また、3プレー目に関しては、「普段から相手に掴まれてもお前はおおとなしすぎる」と、首脳陣に言われていたこともあり、見返してやるつもりでプレーをしたのです。
その後のプレーを終えた宮川選手について、日大アメフト部の首脳陣は「こいつのは自分がやらせた」「相手のことは考えなくていい」「周りから聞いたら俺がやらせたと言え」などと言われ、試合後泣いている宮川選手に対しては「優しすぎるところがダメなんだ!」などとさらなる叱責があったのです。
今後の対応については、「お前の罰は試合で終わっている。世間を監督を叩きたいだけでお前はきにするな」「向こうとの試合が無くなってもいいだろう」などと、責任の所在を理不尽になすりつけるような言動も見受けられたそうです。
つまり、この問題は、監督からの指示があったということなのです。
==========================================
話は変わりますが、安倍総理の秘書官がこの宮川君のように正直に話さないのは何故でしょうか?
政治の世界の虚言文化が寒心に堪えません。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)