後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「私の小屋がある山梨県の北杜市の風景」

2024年03月21日 | 写真
私の小屋がある山梨県の北杜市の風景写真をお送り致します。

1番目の写真は北杜市の真原地区の桜並木です。後ろは甲斐駒岳です。

2番目の写真は甲斐駒岳の近景です。私の小屋はこの甲斐駒岳の麓にあります。

3番目の写真は北杜市の畑作地域です。

4番目の写真は北杜市の清里の駅前通りです。

写真はインターネットからお借りしました。

「夢と現実は違う!、田舎暮らしの厳しい現実」

2024年03月21日 | 日記・エッセイ・コラム
人間はいろいろな夢を持ちます。理想を夢みます。楽しい憧れも持ちます。それはそれで良いことですが現実は厳しいものです。夢と現実は違います。
今日は一つの例として田舎暮らしへの憧れについて書きたいと思います。
都会に住んでいる多くの人は何となく田舎暮らしに憧れています。しかし憧れているだけなら良いのですが、その現実は非常に厳しいものです。
私も憧れて、50年ほど前に山梨県、北杜市の甲斐駒岳山麓の森の中に小さな小屋を作りました。
本格的に移住するつもりは無く、週末に時々一泊か二泊だけして帰って来ます。80歳過ぎてからは山小屋に泊まるのは厳し過ぎるように感じて、近くのホテルや温泉旅館に泊まりました。その場所は四季折々自然の景観が素晴らしいのです。空気も新鮮で鹿や猿も棲んでいます。その場所の風景写真を3枚お送り致します。
1番目の写真は桃と甲斐駒岳 の南の尾根です。小屋の近所には桃畑があります。
2番目の写真は小屋の近くの開拓地です。土地が痩せていて稲作が出来ません。
3番目の写真は甲斐駒岳と小屋の近くの桜と水仙です。
これらの写真のように風景はとても良い所です。空気も新鮮で気持ちの良い場所です。
それで私の山小屋の周囲には都会から移住して田舎暮らしをしている人が沢山います。
私自身は移住はしませんでしたが、50年以上通っていると移住してきた人々とも仲良くなりました。友人も出来ました。そして彼らの生活ぶりを詳しく観察したり、移住後の苦労話を何度も聞きました。
結論を先に書けば、「夢と現実は違う」ということになります。現実は非常に厳しいものなのです。
下の2枚の写真に都会から完全に移住して来た人々の家の写真を示します。

4番目の写真は都会から移住して来た人の住宅地です。後ろの山は八ヶ岳です。
   
5番目の写真は特に親しかった移住して来た人の家です。夫婦で幸せそうでした。訪問して詳しく体験談を聞きました。稲作もして自給自足をして暮していました。

さてこれらの写真のように美しい自然の中で暮らしていると皆が幸福そうです。しかし現実的な苦労がいろいろあるのです。
このいろいろな苦労を2つの場合に分けて簡潔に書いてみたいと思います。
(1)田舎暮らしで農業をしようとして移住する場合
(2)それを全くしないで別荘に引っ越してきて田舎暮らしをする場合
この2つの移住の仕方があります。分けて考えてみます。

まず移住後、農業をする場合に挫折しないための条件を列挙いたします。
以下の条件の全てが満足されていなければ、移住し農業をすべきでないと思います。とにかく田舎暮らしは厳しいものなのです。
(1)夫婦揃って田舎暮らしが好きで、夫婦がそれぞれ車の運転が出来る。
(2)夫は稲作や農作業が大好きで、自給自足のための米や野菜を作れる。
(3)奥さんも農作業が好きで、自分の意見を持っているが夫に同調する。
(4)自宅の中は完全に都会風で、日常の生活が清潔で便利に出来ている。
(5)近くにスーパーや病院があるような立地条件になっている。
(6)ゴミ収集や健康診断などの市役所のサービスに不平不満を感じない。
(7)村落の地区の区費を毎月出して共同作業に参加する決心をしている。
私はいろいろな人に会って移住にまつわる問題を聞きました。以上はその結論なのです。
ですから地元の不動産業者が移住希望者の相談を本気で受ける時は以上の条件がそろっている場合だけだそうです。そうでない場合は不幸な結果に終わるので相談に乗らないそうです。
私の訪問した不動産業者は地元を愛していて、本当に定住して農業をしてくれる人だけに家を売り、その後の面倒もよく見ていると言っていました。
一方、移住した人に聞くと、上の7つの条件のうち(6)と(7)が一番の鬼門で、苦労していると言います。

全国そうでしょうが農村や漁村では地方自治体の行政は集落ごとに設定した地区の区長に任せます。地区の区長が中心になった自治組合が市役所と交渉してゴミ集めや自治体のバスの停留所の場所や巡回頻度を決めます。
農村や漁村では市役所ではなく区長が重要なのです。
区長は交代しますが、本来の住民がします。移住者は区長になれません。
この仕組みを深く理解し、上手に対応出来る場合は田舎暮らしが成功するのです。
例えば移住後に農作業を楽しもうとしたら、まず区長に相談するのが良いのです。すると農機具を無料で貸してくれる農家を紹介してくれることもあるそうです。

さて次に農作業を一切しないで別荘に引っ越して田舎暮らしを続ける場合を考えてみましょう。
単に別荘に転居して、住民票だけは田舎の自治体へ提出して、都会から引っ越す人も多いものです。その別荘地に隣接する村落の地区の組合いには加入しないで独自の生活をするのです。
このような移住の仕方のほうが問題が少なく、かえって良いようです。
私の森の奥の小屋の近所にもこのように農業をしないで、貯金だけで生活して別荘に住み込んでいる人が数人ほど居ました。
大体は奥さんは都会にいて自分だけが別荘に住んでいます。
住民票は北杜市へ提出し、住民税も北杜市へ支払います。しかし地区の組合に入っていなのでゴミ集めなどの行政サービスはほとんど無いようです。しかし市民なので北杜市の市営の温泉センターは格安で入浴できます。
地区の組合に入っていないので面倒な共同作業に出る必要がありません。ですから地元の人々とは没交渉です。
見ているとその方が両方にとって良いようです。
従って無理に農業をする田舎暮らしをするより、別荘に住むだけをお薦めします。
住民票を田舎へ動かしても都会の家はそのまま残して置きます。
高齢になって病気になったら病院施設の完備している都会へ戻ったほうが良いのです。実際に私の小屋の近所の人も病気になって都会へ戻った人が何人もいます。
いずれの場合もまず近所の人々と仲良くなり、その土地の習慣を重んじることが大切です。
さて皆様は田舎暮らしにどのようなご考えをお持ちでしょうか?

今日は都会の人が田舎暮らしをする場合に心掛けてべきことを書きました。具体的に書きました。都会の人が田舎暮らしを楽しむように祈っています。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)