仙台で生まれ育った私は何度も蔵王山の樹氷の間でスキーをしたことがあります。
当時は仙山線で山形駅に行き、そこからバスで高湯温泉(現在の蔵王温泉)に上がりました。高湯温泉からはスキーを履いてドッコ沼の山小屋に逗留するのです。
ドッコ沼の上の懺悔坂から地蔵岳までが樹氷地帯なのです。地蔵からの帰りは急坂の懺悔坂は怖いので、なだらかな大平コースを下ります。夕日を浴びた茜色の樹氷の光景が今でも私の網膜に焼き付いています。
あれから茫々60年以上も経ちました。
毎年、今頃になると懺悔坂の怖さと夕日の樹氷の姿を思い出します。
今日は皆様に蔵王山の美しい樹氷の写真をお楽しみ頂きたいと思います。
お送りする写真は「 山形蔵王の樹氷写真集」、http://www.asahi-net.or.jp/~EH5W-KRD/zao/photo.htm からお借りしました。
これらの写真のはじめの2枚が樹氷の写真で3番目の写真は霧氷と言い出来る過程がまったく違います。
霧氷は文字通り霧が枝に氷りついたもので寒い場所なら何処でも出来ます。
4枚目は蔵王の頂上にある噴火口、「お釜」と這い松に出来た一種の樹氷です。這い松に出来たものは樹氷とは言わず、当時は「しゅかぶら」と呼んでいました。
樹氷は蔵王山と八幡平にしか見ることが出来ません。特殊な気象条件が必要なのです。
今日の樹氷の写真では樹氷が雪をかぶっています。雪をかぶった樹氷は不思議な恰好をしています。
蔵王山の美しい樹氷の写真をお楽しみ頂きたら嬉しく思います。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)