次の句会は八月十九日まだまだ暑い、七日立秋、二十三日処暑。それにもまして選挙公示日のあくる日。蝉の合唱のように選挙カーが走り回りそう。
そんな時の句会のお題を「水澄む」としたのはやや勇み足。
歳時記を見れば、秋の長雨もおさまり、台風も去って川は日一日と澄みを加える。水澄み流れる様は自然の見事な摂理・・・(飯田龍太)とのこと。
八月十九日では実感が伴いそうもないが、こうなれば想像力と経験と観察力で句作するしかないと腹を決めた次第である。
とりあえず気分を立て直そうと、このお題の名句を探した。
水澄める国に水澄むごと寝まる 吉田鴻司
正座してこころ澄むほうへ行く 村越化石
池澄むや松の姿を正しうし 宇咲冬男
投票に出るや一本野川澄み 平畑静東
水澄むや人はつれなく美しく 柴田白葉女