575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

セーター句会近づく    遅足

2010年12月08日 | Weblog
12月の句会の兼題は「セーター」です。
現代俳句鑑賞事典をめくっていたら、こんな句に出会いました。

  妻知らぬセーターを着て町歩く  本井英

作者は昭和20年生まれ。「夏潮」の主宰です。
妻帰天、という前書きのある句もありました。

  息の音のさよならさよなら夜は短か

死を目前にした妻の寝息が「さよならさよなら」と
別れを告げているように聞こえてくるという句。
そして、廻ってきた冬。
生前は、奥さんに着るものを任せていたのでしょうか。
今年は、妻の知らないセーターを着て町へ出かける。

こんなセーターの切ない句もあるんですね。

さて句会には、どんなセーターが詠まれるのでしょうか?

    
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板の間でべい独楽廻す師走かな    朱露

2010年12月08日 | Weblog

        三男の三年生の娘が来ればべい独楽勝負。
        戦後すぐの遊びだから六十数年の年期だ。
        国民学校一年で戦争になり五年で終わる。
        十年上の兄は生きて帰ったが黙っていた。

                   

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