575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

セーター句会   麗

2010年12月16日 | Weblog
寒波到来。忘年句会となったセーター句会。

意外と難しいおお題でしたがなぜかセーターの
脱ぎ着について話が盛り上がりました。

  セーターに満点の星隠し持つ

この俳句を朱露さんは作者は女性だろうとおっしゃったとか。
実は遅足さんの作でした。
それもセーターを脱ぐ時に見える編み目からの景色を満点の星に詠まれたことに
一同絶賛。
でも、晴代さんの女の人はお化粧がつかないように
スカーフを頭からかぶって脱ぐので何も見えないとの現実的な指摘。
確かに私も堅く目をつぶって襟元をのばしながらお化粧がつかないようにしています。男の人の方がはやりロマンチック。

そのスカーフを頭からかぶった海坊主のような一瞬をうまくとらえた

  浮き上がるごとセーターに顔を出し


晴代さんが2010年をしめくくるトップ賞でした。お見事でした。

来年はどんな俳句に出会えるでしょうか?
安田屋さんがなくなるのは本当にショックですがまたところを変えて続けていきましょう。


 P/S   元カノのセーター母が編み返す  麗

川柳で作ってみました。
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12月句会の最終結果です。      遅足

2010年12月16日 | Weblog
12月句会、木枯しの吹く寒い夜でした。
6人の出席。全員の選句が集まりました。



兼題「セーター」

①セーターの愛しい胸に陽を埋め(郁子)愚足・遅足・麗子・静荷
②老いの身にセーターバチバチゲキとばす(能登)愚足・郁子・晴代
③御下がりのセーター痩せし編み目かな(値遇)晴代・能登・童子・立雄・亜子
④セーターの草の実一日(ヒトヒ)陽ざし垂る(結宇)
⑤坊さまのセーター姿垣間見し(亜子)鳥野・狗子・能登・童子
⑥起き抜けのセーターの首後ろ前(立雄)朱露・郁子・麗子・能登・童子
⑦セーターに満天の星隠し持つ(遅足)値遇・朱露・結宇・亜子
⑧男物セーターベンチにそぼ濡れて(静荷)
⑨セーターで行けない所行かぬ主義(朱露)愚足・遅足・晴代・静荷・亜子
⑩セーターの箱をかかえてイヴの道(麗子)鳥野・狗子・立雄
⑪浮き上がるごとセーターに顔を出し(晴代)値遇・朱露・鳥野・遅足・狗子・結宇・郁子・麗子・静荷
⑫愛用のカシミアセーター虫の穴(狗子)値遇
⑬来年ねセーター伸ばす母の顔(愚足)結宇・立雄

 
自由題
 
①日記買う勝手に決めしあと十年(静荷)愚足
②過ぎし日の文捨てがたく師走かな(立雄)愚足・狗子・亜子
③ビルの壁横切るつもり蔦紅葉(亜子)朱露・遅足・結宇・晴代
④戸口より木枯しの道戸口まで(遅足)値遇・狗子・麗子
⑤隙間風鉛筆の芯折れしまま(値遇)鳥野・結宇
⑥ブナ林のまろき時間や冬支度(郁子)愚足・狗子・能登・静荷
⑦スーツ着た娘がひとりひなたぼこ(能登)鳥野・郁子・麗子
⑧邪鬼の眼のほころびてゆく冬陽かな(結宇)値遇・遅足・晴代・静荷・童子・立雄
⑨潜り門花柊の顔打つ香(晴代)郁子・立雄
⑩冬晴れのリビングで詩を声に出す(麗子)朱露・郁子・晴代・童子
⑪寒月や B S 2 のブラームス(朱露)鳥野・麗子・能登・童子
⑫午(ひる)過ぎてからすぐ冬の大落暉(狗子)値遇・遅足・結宇・静荷・立雄・亜子
⑬悪夢覚め妻の手さがす毛布かな(愚足)朱露・能登・亜子

                

次回は1月19日(水)場所未定。
題詠は「大寒」です。

長年お世話になった安田屋さんが、今年一杯で廃業とのこと。
これを機会に句会を、昼にしようと決まりましたが、
場所はまだ見つかっていません。
お昼をゆっくり食べられるところがあったら教えて下さい。


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寒波来昔元寇蒙古来     朱露

2010年12月16日 | Weblog

    カンパライムカシゲンコウモウコライ。
    13世紀末の蒙古襲来、文永弘安の役。
    二度とも台風で元の船が沈没して終る。
    「蒙古来」という頼山陽の漢詩を唸る。

               

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