575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

ころがっている石ころのたぐいにて方代は今日道ばたにあり  山崎方代

2010年12月19日 | Weblog
山崎 方代(やまざき ほうだい)
大正三年に生まれ、昭和六十年に亡くなった歌人。

歌集を読んでいたら、石ころを詠った歌がいくつか。

  いつまでも握っていると石ころも身内のように暖まりたり

  移りゆく冬の時雨にぬれてゐる石もせわしく生きてゐるのだ

私は、子どもの頃から、石への興味はそんなに強くありませんでした。
しかし、ある時から、なぜか、石ころが身近に感じられるように。

旅先で思わず拾ってしまった石ころ、山に登って記念に拾ったもの・・・
いつのまにか、ごろごろと増えてきました。

死を意識した時に、改めて、時間というものに気付かされます。
時間を越えたい、という潜在意識の現われでしょうか?

             

歌集のなかで気に入った歌。

  石の上に雪がひそひそつもりおるかたわらに立つ吾すらもなし


             

  方代の歌集ひらけば冬の虹歌のあいだに潰されている  遅足





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お下がりのセーター痩せし編み目かな  値遇

2010年12月19日 | Weblog
古くなって糸の細くなったセーター。
痩せし編み目と表現して、句に表情が生まれたような気がします。

少子化社会。お下がりというコトバも死語に近づいているかも。
わが家の子は、男二人。
女の子が欲しかったのですが、
子育てがタイヘンと三人目はあきらめました。

つい最近、姪が4人目の子供を出産。
4人目も男の子だったそうです。

この句の作者は何人姉妹なんでしょうか?
お下がりのセーターというから三人かな?
お下がりを頂いた妹は、ちょっと姉が羨ましい。

編み目を痩せた、と表現したココロや如何に・・・

                  遅足
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鰤起こし真鶴に居る姉一人    朱露

2010年12月19日 | Weblog
 
   「鰤起こし」は鰤の漁期冬に鳴る雷。
   横須賀から親の在所真鶴へ疎開した。
   冬は鰤網そして鰤の刺身と照り焼き。
   空気銃でヒヨドリを撃って照り焼き。

            



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