575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

雪女溶けて光の蜜となり 真鍋呉夫

2010年12月05日 | Weblog
雪女という季語があります。
私や朱露さんは、好きな季語ですが、
女性には、ほとんど人気がありません。

真鍋呉夫さんには雪女の句が多く、
雪女という季語について、こう言っています。

科学の時代、もう、雪女の実在を信じる人はいないだろう。
しかし、この季語を生み出したのは、
生命の母胎としての自然への畏敬の念である。

この季語には、かぎりある命を永遠な時空に解き放つ力があり、
私達が失った自然への畏敬の念を取り戻す力がある、と。

       

真鍋さんには、こんな句があります。

  花冷のちがふ乳房に逢ひにゆく

  花よりもくれなゐうすき乳暈(ちがさ)かな

  白桃を剥くや膜なす光の蜜

  雪 桜 蛍 白桃 汝が乳房

雪・花・蛍・白桃=乳房という方程式です。

                 (遅足)

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血圧の上がる音聴く冬が来た   朱露

2010年12月05日 | Weblog

     血圧計に何の責任もありはしないが、
     計っている最中うめき声を出すのだ。
     これでは下がるのが上がってしまう。
     こんな血圧計を設計した人間は誰だ。

                
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