青蚊帳に父の潜水艦がいる 菊池京子
昭和20年7月、作者は艦砲射撃で大怪我を負います。
生死の間を彷徨うような怪我にもかかわらず、
病院での治療は受けられず、自宅治療。
8月の猛暑のなか、昼も夜も蚊帳を吊った病床に。
真夜中になると亡き父が現れました。
作者は父の名を呼びながらしがみつく。
母は、あの世から父が娘を迎えに来たと思い、
作者を抱きしめながら寝る日が続いたそうです。
作者は、青蚊帳の暗い底に父を待つ潜水艦が漂っていたと、
書いています。
作者は昭和5年生まれ。ほかにこんな句も。
禁じられたあそびだったのか白鳥
「現代俳人像」より。
遅足
昭和20年7月、作者は艦砲射撃で大怪我を負います。
生死の間を彷徨うような怪我にもかかわらず、
病院での治療は受けられず、自宅治療。
8月の猛暑のなか、昼も夜も蚊帳を吊った病床に。
真夜中になると亡き父が現れました。
作者は父の名を呼びながらしがみつく。
母は、あの世から父が娘を迎えに来たと思い、
作者を抱きしめながら寝る日が続いたそうです。
作者は、青蚊帳の暗い底に父を待つ潜水艦が漂っていたと、
書いています。
作者は昭和5年生まれ。ほかにこんな句も。
禁じられたあそびだったのか白鳥
「現代俳人像」より。
遅足