575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

飛び魚の遠く飛ぶさき妻の待つ   能登

2017年07月08日 | Weblog
飛魚は夏の季語。旬は初夏から夏だそうです。
以前、一度、塩焼きにして食べたことがあります。
飛んでいるのを一度見ましたが、私には馴染みのない魚です。

この句は30年ほど前、最後の南氷洋商業捕鯨を取材。
長かった航海が間もなく終わり、日本に近づいた頃の思いです。
と、作者のコメント。
「遠く飛ぶさき妻が待つ」。ロマンチックな句ですね。

飛び魚は、亜熱帯から温帯にかけての海に生息するそうですから
赤道を越え、日本に近づく頃に目にすることに。
大きな胸ビレと腹ビレがあり、飛行距離は100米以上に。

  飛魚の翅透くまでにはばたける  福永耕二

空を飛ぶのは、マグロのような大きな魚から逃れるためだとか。
また、船の接近に驚いて、飛ぶこともしばしばあるそうです。
句では作者の帰心のイメージにもなっています。

九州では「あご」と呼ばれ、干物として食卓に。
たしか口にした記憶があるのですが、味は・・・

  飛魚の銀鱗光る魚市場  秋川ハルミ

          

九州の被災地のかたには申し訳ないような晴天が続いています。
35度を越しそうです。
早く雨がやんで行方不明の方々の捜索が安全に出来ますように。
亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、
被災された方々へこころよりお見舞い申し上げます。
                         遅足




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