575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

梅雨明けの晩夏句会    麗子

2017年07月20日 | Weblog
昨日、名古屋地方は梅雨明けしました。いよいよ灼熱の名古屋の夏が始まります。
ところが、俳句の世界ではもう晩夏。この時期に夏の終わりを詠み込むのはなかなか難しかったですね。過去の記憶を引っ張り出しました。

では一言講評です。

1,「夏深し」と「扇」が季重なりいう声も。白檀の扇を畳むのは貴婦人のよう。
2,姪御さんに赤ちゃんが生まれたそうです。初めての育児に披露困憊。「そんな時は赤ちゃんと一緒に寝ればいいのです」と先輩ママからのアドバイス。ほのぼのとした平和な俳句です。
3,このくちびるは誰のことでしょう?虚を重ねゆくを「嘘」と敢えて読んだ方もおられました。ミステリアスでちょっとむなしい気持ちを表しました。
4,目地に生えた根性ある雑草を詠んだそうです。その草丈の影が這うようになりました。太陽が傾いて来たのですね。
5,晩夏の夕空に機影がきらめきます。
6,一幅の絵の様な俳句。作者の退職記念の宍道湖への旅。一艘のしじみ舟がいつまでも浮かんでいたそうです。
7,もしかすると光を失うかもしれないと不安に思う手術前の心境と晩夏光が響き合います。
8、ドラマ「やすらぎの郷」の原稿用紙の場面から「ト書き」が浮かんだとか。さすがテレビ業界人!「振り返らず」がもの思う晩夏によく合います。
9,平泉での義経の最期。「夏草や兵どもが夢の跡」。
10,勇壮な能登太鼓の音も聞こえてきそうです。下5の「負けじかな」に一考をという声も。
11,19日現在、夏至の日に比べてもう13分も日の出が遅くなっているそうです。具体的な数字に一票。
12,私の言うことを何度も聞き返す耳の遠くなった父。一夏毎に衰えていく姿を見るのは辛いもの。「なりにし」を「なりたる」にした方がよいというアドバイスあり。
13,鷺がすーっとひく一筋の水脈。「みお」と読みます。美しい晩夏の風景。テレビ塔の近くにも鷺が飛んで来たそうです。
14,季節は蝉時雨の真っ最中。そんな時に晩夏の句とは!!という違和感を詠みました。セミが晩夏の句を作っていると詠んだ方も。

いよいよ夏本番。バテないように熱中症にも注意して過ごしましょう。
来月はお盆なので一週遅れの句会です。お題は「じゃがいも」です。暑さに負けず作りましょうね。麗子
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