575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

ゴキブリを仕留めるときの妻の目  狗子

2017年07月11日 | Weblog
ゴキブリの字足らずは、緊迫感を出す高等テク??。

  ゴキブリを仕留める時の妻の 眼

と、一字空けの表記にすると、一呼吸が生まれ、
作者の意図が明確になるかもしれません。

ゴキブリは2億5000万年前には地球上に存在いていたとか。
人類の絶滅後にも生き残っているであろうと言われています。
好きな人はいないでしょうね。嫌われ者の代表みたいな存在です。
一体、何時頃から俳句に登場するようになったのでしょう?
しかしゴキブリを季語にしてしまう俳句。したたかですね。

  ゴキブリと我は一夜の三国史  遠藤寛子 

  ごきぶりを見しより疑心兆したる  西村和子

  愛されずして油虫ひかり翔つ  橋本多佳子

  あぶらむし明るき雨にぬれそぼつ  白川京子

ゴキブリ、ごきぶり、油虫、あぶらむし。
同じものでも表記によってニュアンスが微妙に違いますね。

狗子さんの自由題の句。

  徘徊の車飛び込む梅雨晴れ間

改装したての作者の家に車が飛び込んきた事故を詠んだ句。
運転していたのはボケ老人だったとのこと。
とんだ災難でしたね。でも怪我がなくて良かったです。

                   遅足


コメント
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