575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

隙間風建て付け悪い私です     朱露

2010年10月27日 | Weblog
 
     「生まれてすいません」の太宰の後輩。
     彼は申し訳なくて自殺してしまったが。
     私は申し訳ないと思ったことなどない。
     私より建て付けの悪いのは沢山居るし。


               

       

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本山先生に感謝しつつ   鳥野

2010年10月26日 | Weblog
50年が程、走りまくっていた車と別れて、もう何年か。
迷惑をかける前に、高齢者運転を自粛しました。

不便はあっても、その安気なこと。

その上、名古屋市民には、「敬老パス」という嬉しい制度があって、市内は、まるで乗り放題。
本山政雄先生、万々歳です。

地下鉄や市バスの車内は、ホンに<風俗絵巻> 。いつも見料なしの見物席で楽しんでいます。

目くじらを立てれば、申し分は多々あれど、そこは見ぬふりで。

地下鉄ホームやバス停での待ち時間もなかなかのものです。

  まず風が、あとを電車が追つてくる わが待ちいしは風か電車か

                         鳥野

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露の句を楽しむ⑤   遅足

2010年10月26日 | Weblog

  物干しに消えては宿る玉の露   立雄

              

昼間は役割を果たしている物干し。
夜の間は、文字通り無用の長物・・・
その無用のものに、秋になると露の玉が宿っては消えてゆく。

洗濯は毎日の仕事。
露の玉も、毎日、消えては甦る、再生を繰りかえしている。

作者は、そんな日常生活の、ひとコマひとコマを
いとおしんでいるように感じる。
玉というコトバに、妻への愛情といたわりの気持ちが
込められているかも・・・

   爪切りを妻に委ねり花木槿

この句も同じ作者。最近目が不自由に。





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冬が来たディキシーランド起き抜けに    朱露

2010年10月26日 | Weblog

      南里文男とホットペッパーズをイヤホーンで。
      ガンガン鳴らしたいところだが一軒家でなし。
      一軒家だとしても一人で住んでいるのでなし。
      ディキシーをイヤホーンで聴くのは寂しいが。

                

           

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賢治の俳句        ぐ

2010年10月25日 | Weblog
src="https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/df/ea804410adfdfeafaee3e8b02b7f46be.jpg" border="0"> 内藤好之氏によると宮沢賢治の俳句は晩年の三十句程が残されているだけだという。

 盛岡中学時代、啄木の一握の砂に影響されて十年ほどは短歌に夢中になり、その後

詩と童話にに創作の舞台を移していった。

 残っている俳句は、農学校の先輩であるため農学校の菊か大会の審査を勤めた折、入選作

の菊に俳句の短冊をつけるよう依頼されて「とても無理」と固辞した挙句に作らされた下記の

句などが今に残っているという。

  狼星をうかがふ菊の夜更けかな

  魚燈して霜夜の菊をめぐりけり

  たそがれてなまめく菊の気配かな

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露の句を楽しむ④    遅足

2010年10月25日 | Weblog

  馬つなぐ石のひびわれ露けしや  亜子

      

一面の露の朝。
はかない露に石という変わらないもの。
しかし、その石もひび割れがある。
容赦のない時間の流れ。その対比が詩になっている。

もう一つ、馬にも命の時間がある。

露、石、馬の3つの時間の流れが
ひとつの景のなかに詠み込まれている。

       

中馬街道。昔、馬をつないだ石、とすると・・・

   露けしや駒止めし石罅割れて

ちょっと甘いかな?




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冬来たる車の C D 代えてみる   朱露

2010年10月25日 | Weblog

     ボーッとして冬を迎えてもいいわけだが、
     「もう何回も来ないぞ」と危機感を煽る。
     そこで自動車の C D を代えることにした。
     民謡を外してジミー ・スミスのオルガン。

             のち


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露の句を楽しむ③   遅足

2010年10月24日 | Weblog

  露の玉木曽三川に絶滅種

静荷さんの句。見事、最高点を獲得。

作者は、露の降りた濃尾平野の河原をあるいている。
揖斐・長良・木曽の三本の川がひとつになる水郷地帯。
生きものの母ともいえる木曽三川。
しかし、絶滅の危機にあるいのちも・・・

生物多様性の会議が名古屋で開かれている。
露の絶滅危惧種を取り合わせた発想は見事!
三川の三、という数字が生きている。



         
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柿紅葉盗み食いしてすいません     朱露

2010年10月23日 | Weblog

    昭和二十年から数年の秋柿を盗み食い。
    神奈川県足柄下郡真鶴町の柿のある所。
    柿の木は登ると枝が折れるので登らぬ。
    見つかって追いかけられたことはない。


              
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露の句を楽しむ②   遅足

2010年10月22日 | Weblog
今日の句は値遇さん。

  年回の生家の庭に玉の露

年回とは年忌のことと知りました。
三回忌、七回忌・・・
生家に帰っての年回。肉親との語らい・・・

久しぶりに見る庭・・・昔の情景が脳裏に。
そこに玉のような露が光る。

露といえば、はかない命の喩え。一夜の露の命。人間も同じ。
年回というコトバには、めぐって来るといういう意味があり、
これが命の循環を連想させます。

死者とは廻り逢いながら遠くなって行くものかも知れません。



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鳩の子が玄関へ来て冬近し   朱露

2010年10月22日 | Weblog
  
   外へ出ようとしたら戸口に小鳩が居る。
   パンをちぎって撒いたが動きもしない。
   二人別々に足元をすり抜けて外へ出る。
   帰ったらパンはそのままで本人は外出。


            
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フユサンゴ                草女

2010年10月22日 | Weblog
今年の猛暑でフユサンゴが枯れてしまった。10年以上前1人生えしてから、めぼしいのもがない冬に赤い実を付けて楽しませてくれたいたのに。

  ブラジル原産のナス科ナス属の半耐寒性常緑低木。何年かして「これ木だ!」と気付いくらいだから、殆どの人は草だと思っているだろう。よく似ていて花屋さんで売られているゴシキトウガラシはナス科トウガラシ属の多年草。だが、こちらの方が寒さに弱く冬を越すのが難しく1年草になってしまうことが多い。

  フユサンゴは秋から冬にかけて珊瑚玉のような実をつける。この実は緑→黄→橙→朱と色づき、色々な段階の実が同居していて楽しめる。12月になると朱色の実のみになるがそのまま月中位まで残っているので、切ってきて一輪ざしにさすことも多い。ただしこの可愛い実は有毒である。
乾燥にも暑さにも強いはずのフユサンゴが枯れた理由が分からない。樹高80cmぐらいあり、枝が通行の邪魔をするので随分切ったがそんなこと何年も続けたことだ。

  このフユサンゴの子供なのかあちこちから芽生えている。以前、知人の要望で鉢植えにして渡したことがあるが結局枯れてしまった。丈夫そうに見えても存外繊細らしい。有るときは結構邪魔者扱いしてきたのに、枯れてからぐだぐた思うのは愚の骨頂と分かっているが諦めきれない。

  万葉の時代にこんな心境を詠んだ歌があった

 あるときは ありのすさびに にくかりき なくてぞひとは こいしかりべき    (詠み人知らず)

 確かに その通り。
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露の句を楽しむ①   遅足

2010年10月21日 | Weblog
句会の題詠だった露。いろいろな露が詠まれました。
一句づつ楽しみたいと思います。

       

最初は朱露さんの句

  白露の滑り落ちたる跡はなし

露の玉が落ちた跡を詠んだ句は初めてです。
とても面白い発想。
そう言われると、一体、どんな跡が残るんだろうか?
と考えてしまう。
白露、と言われると女性のイメージも重なって・・・

跡はなし、跡もなし、どちらかな?

  白露や滑り落ちたる跡もなし

こうすると露も消えて・・・と、露に重点が置かれる。
作者の意図とは違うけれど、これも捨てがたい気も。

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10月句会の最終結果です。    遅足

2010年10月21日 | Weblog
10月句会。立雄さんの選句が届きました。

題詠「露」

①白露の滑り落ちたる跡はなし(朱露)童子・能登・遅足
②年回の生家の庭に玉の露(値遇)
③露の玉木曽三川に絶滅種(静荷)朱露・値遇・鳥野・遅足・晴代・郁子・亜子・麗子
④馬つなぐ石のひびわれ露けしや(亜子)狗子・結宇・静荷
⑤露の玉濡らして朝がやってくる(遅足)立雄
⑥物干しに消えては宿る玉の露(立雄)
⑦朝露を含む高原野菜かな(麗子)値遇・愚足・亜子・静荷・立雄
⑧抜きおきし草にも光る露の玉(晴代)愚足・能登・鳥野・郁子・狗子・亜子・麗子
⑨露降(オ)りて子方の獅子の稽古舞(結宇)朱露・愚足・童子・遅足・静荷
⑩痩せ猫の露の茂みを抜けにけり(愚足)童子・童子・鳥野・狗子・結宇・麗子・立雄
⑪ひびきあいうちふるえるや露の鈴(郁子)朱露
⑫夢の恋結ばれぬ朝露と消え(能登)値遇・晴代・郁子
⑬露の径帰りを急ぐ下駄の音(狗子)晴代・結宇


自由題
 
①脚欠けし鈴虫二匹放しけり(愚足)朱露・郁子・亜子
②満ち足りて栗むく窓に入日さす(郁子)愚足・童子・晴代・狗子・麗子
③破蓮はニルスのアポロ宇宙船(能登)
④彼岸花野辺荘厳(ショウゴン)と道祖神(結宇)値遇・静荷
⑤朝寒や「パーマ屋ゆんた」口ずさむ(朱露)能登・立雄
⑥草紅葉詫びのメールを送りけり(値遇)鳥野・遅足・結宇・郁子・静荷・立雄
⑦挨拶はキンモクセイの曲がり角(麗子)能登・遅足・狗子・郁子・亜子
⑧鶏頭や心音乱れある見立て(晴代)朱露・遅足・亜子・麗子
⑨慎ましくポツリと言って木の実落つ(狗子)値遇・能登
⑩つかのまの満月みせて雲早し(亜子)童子・狗子・立雄
⑪門古りて金木犀の盛りなる(遅足)朱露・愚足・童子・鳥野・晴代・結宇・静荷
⑫コスモスの戦ぎて恃むところなし(静荷)値遇・鳥野・晴代・結宇
⑬爪切りを妻に委ねり花木槿(立雄)愚足・麗子

       

次回は、11月17日(水)午後6時・安田屋です。
題詠は「神無月」です。

     
                        

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倍以上生きて駄句詠む子規忌かな    朱露

2010年10月21日 | Weblog

      明治三十五年九月十九日没三十六才。
      当方はどういう行き掛りか七十六才。
      グラマンの機銃掃射で数回死んだ筈。
      その前に五才の疫痢で死んでいい筈。

                



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