人外花境

暇人の何でも自然観察日記

主に野歩き山歩き.たまに旅歩きの写真ブログ

ナカユクイとアイヌ勘定

2006年05月05日 | 今日の雑感雑記

 仲村清司の「住まなきゃわからない沖縄」の続編「沖縄なんくる日和」を読んでいたら、 沖縄方言のナカユクイ(中休み)が出てきた。沖縄本ばかり読んでいる様に思うかも知れ ないが、この本面白いのだ。本人も前書きの中で「ガメラ妻と甲斐性なしの夫が織りなす 抱腹絶倒の沖縄生活顛末記」と評価されているらしい、と記している。

 ナカユクイとは、長めのお昼寝タイム、直訳すれば「中休み」と言うことらしい。なぜか頭 の中でアイヌネギ(ギョウジャニンニク)と中休みが結びついて、アイヌ勘定がポッと浮かん できた。北海道の人間ならもちろん知っている言葉だが、西日本から沖縄方面の人のた めに解説。

 江戸時代に和人とアイヌが交易する時、数の概念があまり発達していない(との偏見の 元に)ことを由として、米一貫と鮭十匹を交換する場合の数の数え方「始め・一匹・二匹・ 三匹・四匹・五匹・中休み・六匹・・・・・十匹・終わり」これで十匹、文句有るか!とやってい たらしい。これをアイヌ勘定と言う。(蛇足だが実際は十三匹)

 この他にもアイヌ民族に対する蔑視と差別の言葉は沢山有る。たとえば「チャランケを 付ける」言いがかりを付ける、因縁を付けるの意味で使われているが、本来は「会議をす る・話し合う」の意味。アイヌ民族は、長老を議長とする直接民主主義体制、何か問題が 発生した場合、全員で会議を開き話し合った。この話し合いをチャランケと言った。