北海道南西部の手稲山の標高700m~800m付近、海岸に近いせいか良く霧が発生する。
現地では霧なんだが、下から見れば雲の中である。
霧に巻かれると先が見えない不安感と同時に、周囲に有る危険も見えない訳で安堵感も有る。
「砂漠のダチョウ」という諺が有り、ライオンが近づいてくれば首を砂の中へ突っ込んで
見なかった事にするのだそうです(本当かいな?)。まあそれに似た心境ですね。
でもやはり、霧の中から熊が飛び出してきたら怖いだろうな、恐怖感の方が先立つ。
休日の手稲山なんて全山公園か遊園地みたいなもんだが、本当に居るんですヒグマが。
これは4月に行った屋久島の森の霧、居るのは猿か鹿か人間だけなので、
霧がどんなに濃くても怖くない。
でもなぁ~、霧の向こうから物の怪か木霊が出てくるんじゃないかと思える感性が無ければ
わざわざ屋久島の森まで行っても面白味が無い。
長い技術系のサラリーマン生活のため不合理な感性が失われてしまった。
いやいや、物事に感じ入る感性を「不合理な感性」と言ってはいけないのだ。
私に無いだけで、普通の人間ならば多少は持ち合わせているものだろうから。