![]() | 竜馬がゆく〈8〉文藝春秋このアイテムの詳細を見る |
【一口紹介】
■出版社/著者からの内容紹介■
相次ぐ抗争で多くの志士の血が流れたが、竜馬の奔走によって大政奉還が実現、日本は救われる。
維新政策には竜馬の精神が生きていた
■内容(「BOOK」データベースより)■
慶応三年十月十三日、京は二条城の大広間で、十五代将軍徳川慶喜は大政を奉還すると表明した。
ここに幕府の三百年近い政権は幕を閉じた。
―時勢はこの後、坂を転げるように維新にたどりつく。
しかし竜馬はそれを見とどけることもなく、歴史の扉を未来へ押しあけたまま、流星のように…。
巻末に「あとがき集」を収む。
【読んだ理由】
司馬遼太郎作品・知人に奨められて。
【印象に残った一行】
『[竜馬は、稲妻を古ぼけた一反風呂敷に包んで歩いちょるような男じゃ。一見めだちゃせぬが、ひとたび大風呂敷をあけると電光四囲をつらぬき、白光天下に満ち、風雲たちどころにおこって豪雨くだる」』
『嘉永以来の幕末の混乱を大政奉還の一手で収拾することを思いつき、その全体計画を練り、その案の骨子を作り、さらに新政制の構想をも作って肉をつけ、それをもって時勢に投げ入れた。すべて竜馬の一身からでた。』
『竜馬はこの間の自分の心境を、
「おれは日本を生まれかわらせたかっただけで、生まれかわった日本で栄達するつもりはない」
といった。さらに、
「こういう心境でなければ大事業というものはできない。おれが平素そういう心境でいたからこそ、一介の処士にすぎぬおれの意見を世の人々も傾聴してきてくれた。大事をなしとげたのも、そのおかげである」
またさらに、
「仕事というものは、全部はやってはいけない。八分まででいい。八分までが困難の道である。あとの二分はたれでもできる。その二分はひとにやらせて成功の功を譲ってしまう。それでなければ大事業というものはできない」
ともいった。』
【コメント】
全八巻を読み終えた。長期戦であったが飽きることはなかった。
維新史の奇跡といわれる、偉大なる坂本竜馬の生涯が余すことなく描かれている。確かに、天がこの奇跡的人物を恵まなかったら、日本の歴史は変わっていただろうし、今日の日本はなっかたであろう。

