![]() | 十歳のきみへ―九十五歳のわたしから冨山房インターナショナルこのアイテムの詳細を見る |
【一口紹介】
■内容(「BOOK」データベースより)■
いのちとは家族とは人間とは―若いきみたちに託したいこと。
かつて十歳だったあなたにもぜひ読んでほしい。はじめての子ども向けメッセージ。
■内容(「MARC」データベースより)■
よい心の習慣を身につけようとしている若いきみたちに、世界の平和を託したい-。
寿命とはなにか、家族の大切さ、人間とは何かについて、95歳の現役医師が10歳の頃の自分を振り返りながら、子ども向けに書いたメッセージ。
【読んだ理由】
TVの番組で取り上げられていたから。
【印象に残った一行】
『からっぽのうつわのなかに、いのちを注ぐこと。それが生きるということです。
時間にいのちをふきこめば、その時間が生きてきます。
いのちに、齢を加えるのではなく、齢にいのちを注ぐようにしなさい』
『たがいにゆるし合っていける世界を、きみたちが実現してください。
ゆるすということは、仕返しをしたい衝動をおさえるということではありません。傷つけられた痛みにじっとたえるだけでもありません。もちろん、相手から逃げ出すということでもありません。
「自分もさんざん痛い思いをしたけれど、相手も痛かったろう」
と、相手の位置に立って、相手の痛みを自分の痛みのように感じとったその先に到達できる程度です。とても、人間的で、積極的に行動なのです。
「わたしはきみをゆるしたのだから、きみもわたしをゆるすべきだ」
と、交換条件を強要することはできませんが、相手もいつかわたしをゆるせるときがくるだろうと信じて待ちましょう。
二人がお互いの傷の痛みを思いやることができたときに、ほんとうの意味での仲直りへの第一歩がふみ出せます。
そうして、相手をゆるすことができたきみは、自分がようやくまた未来に向かって歩みを再開したことを実感するでしょう。けんかのあいだはずっと、相手にうばわれたものや相手から傷つけられたことだけで頭がいっぱいで、自分の未来のことを考えるよゆうなんてなくしていたときみは気づくでしょう。
争いのなかで失ったものは、たぶんもう元どおりになって返ってくることはないでしょう。それは悲しいですが、きみは相手をゆるしたときいから、失ったものにいつまでもこだわり続けるきみから、これからのことを考えようとするきみに大きく変身しているはずです。人間としておおきな成長を手に入れたのです。』
【コメント】
「十歳のきみへ」であるが、五十六歳の私にも生き方に大いに参考になった。

