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【一口紹介】
■出版社/著者からの内容紹介■
人っていやね......人は去っていくからね。
20歳の知寿が居候することになったのは、 母の知り合いである71歳・吟子さん
の家。
駅のホームが見える小さな平屋で暮らし始めた私は、キオスクで働き、
恋をし、吟子さんとホースケさんの恋にあてられ、少しずつ成長していく。
選考委員が絶賛した第136回芥川賞受賞作。
【読んだ理由】
第136回(平成18年度下半期)芥川賞受賞作!
東京出張の帰り、新幹線ホームの売店で買い求め読んだ。
【印象に残った一行】
『わたしはまだ、何かを心から悲しんだり憎んだりすることがない。だから、悲しみや憎しみがどんな思い出になるかも、よくわかっていない、漠然とだが、そういうことに立ち向かっていくのはもっと先のことだろうと思っていた。
できればこのまま若く、世間の荒波にももまれず、静かに生活していきたいが、そういう訳にもいかないだろう。それなりの苦労は覚悟しているつもりだ。わたしは、いっぱしの人間として、いっぱしの人生を生きてみたい』
『型からはみ出たところが人間。はみ出たところが本当の自分』
【コメント】
歯切れの良い文章でテンポよく一気に読ませる筆力はすばらしい。次回作品が楽しみ。

