![]() | こころの手足―中村久子自伝 |
クリエーター情報なし | |
春秋社 |
【一口紹介】
◆内容紹介(「BOOK」データベースより)◆
幼時,突発性脱疽で両手足を切断。見世物興行の世界にあって苦悩しながらも生きる意味と人間の可能性を示し,多くの人々に希望を与え続ける名著の普及版。総ルビ付き。
◆内容(「BOOK」データベースより)◆
四肢なき悲しい運命を克服し、日本のヘレン・ケラーと謳われた女史の感動の生涯と信仰の記録。女らしい抒情豊かな筆致で力強くつづる自伝文学の白眉。
【読んだ理由】
ラジオを聞いて。
【印象に残った一行】
それから二十一年もの長い間歩行できたのは、全く保利先生のお陰でした。長い年月を明け暮れ義足と共に暮らした私の体験から言いますと、とにかくどんな場合にも、四肢無き私にとっては特に”人手を借りぬこと”これが第一条件、次に義足は肩や腰の部分で吊らずに、義足の根もとに編上げのひもを縫い付けておき、そのひもで大腿部に結び付けることです。
杖も持てず、ただ義足によってのみ、本州ー九州ー朝鮮、四国と単身旅を成し得られたことは、障害をむしばむものは障害ではなく。自らの精神によるものであるということです。
こんな手や足で電車や自動車の通るこんなこわい所が歩かれるだろうか、などと不安の念がちょっとでも頭に浮かんだらもうおしまいです。足も体もすくんでしまって、一歩たりとも前進はできません。障害が難物というよりは、こころの障害が一番に難物なのであります。
【コメント】
どんなハンディを抱えた境遇にあろうとも前向きに生きる著者の姿には心打たれる。
生きるが為に見世物として身をさらす辛さはいかばかりであったろうか。
そう言えば、私が子どもの頃は見世物小屋がよくあった。
中村久子さんHP
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