![]() | 衆愚の時代 (新潮新書) |
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新潮社 |
【一口紹介】
◆内容(「BOOK」データベースより)◆
いつの間にか、この国では偽善的言説が「正論」になってしまった。
負担は先送りして「国民のみなさま」にバラマキを約する政治家、セレブ生活を棚に上げて「CO2削減」を訴えるテレビキャスター、「誰もが望んだ仕事につける社会を」と空論を述べる新聞記者…。
誰も本当のことを言わないのなら私が言おう、社会人なら心得ておくべき「当然の常識」を。
思わず溜飲の下がる、衆愚の時代への鉄槌。
【読んだ理由】
最近読んだ「骨の記憶」の著者の楡周平氏の著者。
【印象に残った一行】
一度メディアが「問題」として報じると、原因を個人に求めるのではなく、ほぼ間違いなく社会、果ては政治、国の問題へと持っていく。しかも、こうした問題の当事者は、ことごとく現代社会における弱者であり、責められるべきは社会であり、国であるあるとされ、批判する人間がいようものなら、間違いなく袋叩きの憂き目にあうことになる。
それでも、何度も中断しながら筆をすすめたのは、特に仕事の合間に目にするテレビに出てくるコメンテーターの無責任な言動が目に余ると感じたからです。そうしたメディアの論調に載せられて形成されていく世論や、ただ選挙に勝つだけを目的として、実効性、実現性に乏しい公約を掲げ、社会をいたずらに混乱させていくだけの新政権に不安と焦り、そぢて怒りを感じたからです。当たり前のことを、当たり前に口にするのが憚れる社会というのは間違っている、と思ったからでもあります。
【コメント】
私は著者の考え方、意見に胸のつかえがとれるような思いで読んだが、賛否半々のようだ。

