駒込駅から歩いて10分もしないわかりやすい場所に六義園はある。
私は以前稲邑さんと六義園内を巡ってから東洋文庫に足を伸ばしたことがあるが相方は初めての訪問だった。
六義園の前にフレーベル館の本社がある。
東京には江戸幕府体制により形成された大名所有の広大な面積の土地がいま公園となってあちこちかなりの数がある。
そこに現在は 元は職人階層という下ジモの出である我が身も園の中に入ることが出来る。
ところが大名所有の270年ほどの長きにわたって この美しさを愛でることが出来たのは一年に数百人ほどではなかったか?
阿智胡地亭は こういう公園に入場するたびに 幕藩体制とそれに付随した士農工商という身分制を倒してくれた先人に いつも感謝の思いを持つ。
つい154年前まで これだけの広さの空間をごく一部の人間が独り占めして 誰も文句も言えない日本だった。