最寄り駅の近くの飲食店の中で神戸から引っ越して、まだ入ったことがなかった居酒屋がある。
あまりに駅に近いからと言う理由と、常連さんの店のような気がしたからだ。しかし想像しているだけではわからないから、某日入って見た。
店は年配のご夫婦がやっていた。テーブル席が5席とカウンターがあった。うどんや丼物の食事もできるらしく二組ほどそういう客がいた。
日本酒の銘酒メニューの中に諏訪の酒「真澄」があった。ぬる燗一合を頼んだ。
アテは「肉豆腐」を頼んだ。オーナーシエフの親爺さんは注文を受けてから造りだした。
待っている間にぬる燗がきた。自分が望む温かさちょうどのぬる燗だった。
「ぴったりの温度です」と女将さんに言うと てともいいにっこり笑顔が返ってきた。
やはりチエーンの店のバイトさんがやっているのと違って店全体の家族的な雰囲気が違う。
3人の勤め人仲間のおじさんたちはいろんな話題で花盛りだった。彼らはこの店の常連らしかった。
「肉豆腐」はとてもうまかった。
味付けは関東の濃い味だったがこれはしょうがない。日本の西国から東国に引っ越したのだから。
こんな店ならもっと早く知ればよかったと思いながらこの日はさっと切り上げて店を出た。