(フランスの赤ちゃん 将来のパリジャン、パリジェンンヌです。
“flickr”より By EssG
http://www.flickr.com/photos/essgee/3147153987/)
【41歳マリ人女性 パリの歩道で出産】
フランスからのトピックに下記のようなものがありました。
****病院に間に合わず歩道で出産、パリ
パリで12日、外出中に産気付いた41歳の女性が、警官の助けを借り、歩道で無事出産した。
パリ警察が13日明らかにしたところによると、マリ人のこの女性は、バスを降りたところで急に産気付き、近くの病院に駆け込もうとしたが、激しい陣痛のため歩道にうずくまった。
巡回中の2人の警官が苦しんでいるこの女性を見つけ、1人が病院に通報に向かい、残った1人が産まれたばかりの赤ん坊を自分のジャケットでくるんだ。
看護師らはまもなく現場に到着し、その場でへその緒を切り、母子を病院へ搬送したという。【1月14日 AFP】
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母子ともに無事だったとのことで、まずは何よりです。
一方、フランスからは出産がらみでもっと重要な話題、“出生率が前年を上回り、女性1人あたりが産む子どもの数が平均2人以上となった”ということが報じられています。
****フランス出生率2.02に上昇、欧州トップ****
フランス国立統計経済研究所(INSEE)が13日に発表した統計によると、2008年のフランスの出生率は前年を上回り、女性1人あたりが産む子どもの数が平均2人以上となり、欧州トップの座を確かなものにした。
INSEEによると、フランスの人口はドイツについで欧州第2位で、2009年初頭の住民数は08年から36万6500人増え、6430万人となった。
フランスでは、出産適齢期の女性数は減少しているものの、出生率は上昇を続けている。08年の女性1人あたりの出産数は、07年の1.98人を上回り、2.02人となった。
また、08年のフランスの出生数は80万人を超えた。これは過去最高数で、フランスの家族支援政策が成功したことを示す結果となった。
フランスでは、政府による養育費支援や家族支援手当が定着しており、また、妊婦支援や育児休暇を提供する労働法が整備されたこともあり、若いカップルの育児が支援される環境がある。
欧州全体の平均出生率は1.5人で、フランスとアイルランドが高い出生率をけん引している。
多くの西欧諸国と同様、フランスでは高齢出産が多く、出産時期は1980年代と比較して2歳ほど伸び、30歳ごろからが多い。
出産率は30-40歳のグループで上昇しており、前年の出生数の5人に1人が35歳以上の女性の出産となった。1998年には、晩産は16.5%ほどにすぎなかった。
また、2006年以降、婚外子の増加傾向が続いている。2008年には、新生児の52%が婚外子となり、1998年より10%増加した。【1月14日 AFP】
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冒頭のトピック女性も41歳も高齢出産です。
また“マリ人”ということで、フランスにおける移民社会の一端を示すものでもあります。
【日本は・・・】
ちなみに、日本の状況は“07年の合計特殊出生率(1人の女性が一生に産む子どもの数に相当)は、06年を0.02ポイント上回り、1.34となったことが、厚生労働省が4日まとめた人口動態統計で明らかになった。同出生率は06年に6年ぶりで上昇し、2年連続増えた。ただ、人口減で出産適齢期の女性の数そのものが減っており、出生数は2929人減の108万9745人。史上最低だった05年(106万2530人)に次いで少なく、今後も上昇に転じる見通しはない。”【08年6月4日 毎日】といったところです。
長期低落傾向にあった日本の出生率は記事のようにここのところ若干改善してはいますが、フランスのようなレベルとは程遠く、少子化・将来的人口減少の大筋は変わっていません。
間違いなくこの問題は日本の将来を考えるとき最重要問題であると思われます。
【52%が婚外子】
フランスにおける出産に対する手厚い公的支援については以前も取り上げたことがありますので、今回は触れません。
個人的に一番驚くのは、“新生児の52%が婚外子”という点です。
どのような生活スタイルであっても、そのような生き方、その女性の出産を受け入れる社会、それを支援する公的援助があっての“出生率2.02”です。
単に手当てを増やせばいいという問題ではありません。
日本も、社会における女性の状況・役割についての再認識からスタートして、“本腰を入れた”対応が望まれます。
もちろん、これまでのあり方を変えることには摩擦が伴います。
婚外子が増加するような状況は、多くの新たな問題を生むと思われます。
しかし、新たな生活スタイルを否定し、これまでのあり方、伝統的文化に固執し、多くの難問をもたらす移民も認めない・・・それでは、おそらく日本社会は衰退の道から逃れることはできないのではないでしょうか。
【はじめての職場】
今日は職場を変えての1日目、かってがわからないことばかりで疲れます。
何もできない自分自身に気も滅入ってきます。
部屋も引越しの片づけがすんでいません。
エアコン調整や電気工事などもすんでおあらず、部屋でもコートにマフラーという状態です。
・・・という訳で、今日はこれでおしまい。