安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ハービー・マン「JUST WAILIN'」中の「Jumping with Symphony Sid」とデニーズの桃のデザートの話題

2021-07-18 19:30:03 | その他木管楽器

先日、デニーズあづみの店で食事をしたら、デザートの「桃のヨーグルトココパルフェ」の桃が柔らかく、美味しかった。そこで、後日、お茶の時間に行って「桃のザ・サンデー」もいただきましたが、今年の桃はなかなかよいです。フルートの柔らかな音色がよい作品。

HERBIE MANN (ハービー・マン)
JUST WAILIN' (New Jazz 1958年2月14日録音)

   

フルート奏者のハービー・マン(1930~2003年)は、「At The Village Gate」(1962年)などのアトランティック盤が知られていますが、その前にはサヴォイやプレスティッジレーベルに多くの録音を残していて、これもその一枚です。「Jumping With Symphony Sid」が収録されています。

メンバーは、ハービー・マン(fl)、チャーリー・ラウズ(ts)、ケニー・バレル(g)、マル・ウォルドロン(p)、ジョージ・ジョイナー(b)、アーサー・テイラー(ds)。ジャムセッション的に録音したアルバムと思われます。

曲目は次のとおり。

1  Minor Groove (Mal Waldron)
2  Blue Echo (Mal Waldron)
3  Blue Dip (Kenny Burrell)
4  Gospel Truth (Mal Waldron)
5  Jumping With Symphony Sid (Lester Young)
6  Trinidad (Cal Massey)
5のレスター・ヤング作「Jumping Wiht Symphony Sid」については、作家の村上春樹さんは小説「1973年のピンボール」の中に登場させるなど、お好きな曲のようです。

元ジャズ喫茶メグの店主寺島靖国さんも、自身の著書「辛口ジャズノート」の中で、『実はぼくもこの「ジャンピング・ウィズ・シンフォニー・シッド」が大好きだ。作曲したレスター・ヤングがアラジン盤で、ゲッツがルーストの「アット・ストリービル」~で、それぞれ演奏している』と記しています。

僕もこの曲は大好きで、それら以外には、このハービー・マンのものや、コールマン・ホーキンス「SAXES INC.」(Warner.Bors. 1959年)、ジョージ・ベンソン「The George Benson Cookbook」(Columbia 1966年)などで楽しんできました。

本アルバムは、ハービー・マンの軽快なフルートに加え、チャーリー・ラウズ(ts)やケニー・バレル(g)のブルージーなソロも入るお楽しみ盤だと思います。ストップタイムも決まっている「Jumping Wiht Symphony Sid」の他にも、いかにも夜のセッションという感じの「Blue Echo」などもよく、愛すべきアルバム。

【参考 スタン・ゲッツの演奏する「Jumpin' With Symphony Sid」(YouTube)】

Jumping With Symphony Sid - Stan Getz - YouTube

(安曇野宅で聴いているところ。壁に飾ってあるジャケットをピンキー・ウィンターズ「Lonely One」にしました。)

(デニーズあづみの店)

生ハムサラダ。

カロリーを一応考えて、マグロのづけ丼にしました。

桃のヨーグルトココパルフェ

小さめですが、量的にも満足しました。桃自体が美味しい。

   

後日また出かけました。今度は、メニューの写真も撮影。

ドリンクバーも注文。

桃のザ・サンデー。ちょっと豪華な気がします。

桃の拡大。

方向を変えて撮影。


ペッパー・アダムス「Encounter!」と雑誌「旅の手帖6月号 高原の花」の話題

2020-05-17 20:01:10 | その他木管楽器

久しぶりに雑誌「旅の手帖」を買いました。6月号の特集は、「花の高原トレッキング」で、付録に高山植物ミニ花図鑑もついていて、役に立ちそうです。今年の夏の山小屋営業は不透明で、宿泊を伴う山行は難しいと思うので、日帰りで高原へ出かけるつもりです。霧ヶ峰やできれば尾瀬に出かけて多くの花と出会いたい。出会い(Encounter)というタイトルのアルバム。

PEPPER ADAMS (ペッパー・アダムス)
ENCOUNTER! (Prestige  1968年録音)

   

バリトン・サックスのペッパー・アダムス(1930~86年)は、1950年代から80年代まで活発な活動を続け、リーダー作も多数あります。これは、ズート・シムズ(ts)が参加しているので興味を惹かれたものですが、リズム陣も含め、豪華メンバーです。

メンバーは、ペッパー・アダムス(bs)、ズート・シムズ(ts)、トミー・フラナガン(p)、ロン・カーター(b)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)。フラナガンとエルヴィンの顔合わせは、フラナガン作曲の「Verdandi」を収録したことも含めフラナガンの名盤「Overseas」を思い浮かべるところがあります。

曲は、ジャズミュージシャンのオリジナル。
1  Inanout  (Pepper Adams)
2  Star-Crossed Lovers  (Billy Strayhorn)
3  Cindy's Tune  (Pepper Adams)
4  Serenity  (Joe Henderson)
5  Elusive  (Thad Jones)
6  I've Just Seen Her  (Charles Strouse)
7  Punjab  (Joe Henderson)
8  Verdandi  (Tommy Flanagan)
アダムスが2曲を提供し、ジョー・ヘンダーソンの曲が2曲あるのが注目されます。フラナガン作の「Verdandi」が収録されているのが嬉しいところ。

重量級のアダムス(bs)と柔らかめのシムズ(ts)との対比が面白いアルバム。シムズが、これだけの刺激的なリズムセクションと一緒に演奏するのも珍しいと思います。全体には重量級のハードバップセッションという感じで、最初の「Inanout」からアダムスのゴリゴリとしたブローイングが聴けます。ミドルテンポの「Serenity」では、ロン・カーター(b)やズート(ts)、フラナガン(p)のリラックスした演奏が楽しめます。「Verdandi」におけるエルヴィン・ジョーンズ(ds)のソロなども含め聴き応えあります。

【旅の手帖6月号(交通新聞社発行)】

 

   

表紙

   

目次

   

尾瀬ヶ原。長野から早く出れば、山はともかく、高原の散策はできるのではないかと思います。

   

福島県北塩原村「雄国沼湿原」。令和2年は難しそうですが、いつか出かけてみたい場所です。

   

滋賀県米原市「伊吹山」。ちょっと遠いけれど、いろいろな花があって、興味が惹かれます。

   

諏訪市の霧ヶ峰高原のニッコウキスゲ。霧ヶ峰は近いので、いつでもいけるからと思い、このところ行っていないので、今年は出かけるつもりです。

   

付録のトレッキングに役立つ高山植物花図鑑。

   

代表的な花について記載されています。解説が丁寧でよい。

   

第2特集は、「東京が新しい」です。東京へ出かけたいのですが、コロナの関係でこの夏は行くのは難しい気がします。

   

神保町の紹介など。


谷口英治 IN A MELLOW TONE

2019-04-20 20:03:54 | その他木管楽器

先日、すき亭(長野市南長野)にランチを食べに行ったのですが、陽気に誘われてブラブラと裾花川の堤防を歩いて戻ってきました。その付近は、小さな公園になっていて、ベンチに腰かけてのんびりしている方もいて、寛いだ気分になりました。日によっては、昼休みに散歩に出かけてもよいシーズンになったようです。寛いで聴けるアルバム。

谷口英治 (EIJI TANIGUCHI)
IN A MELLOW TONE (TGP 2018年録音)

   

今月の6日に東京の神田司町のジャズクラブ「Lydian」で、谷口英治(cl)さんのセミナーを聴講(その記事へのリンク)したのですが、その際の演奏がよかったので、谷口さんのクラリネットをもっと聴いてみたいと思い、タワーレコードへ発注したCDが届いたので、さっそく聴いてみました。

「谷口英治NEWカルテット」と、「三人でベイシー!」という二組のグループの演奏が収められています。NEWカルテットのメンバーは、谷口英治(cl)、田窪寛之(p)、楠井五月(b)、岡田朋之(ds)で、「三人でベイシー」は、谷口英治(cl)、有田純弘(g)、小林真人(b)です。田窪さんは注目のピアニストですし、ギターの有田さんがどんな演奏をしているのかも気になります。

谷口英治NEWカルテットによる演奏が、「Begin The Beguine」、「Crazy Rhythm」、「No Moon At All」、「Lazy Hazy Summer Blues」、「Moose The Mooche」、「Ballad For Very Sad Lotus Eaters」の6曲、三人でベイシーによる演奏が、「Shiny Stockings」、「Li'l Darlin'」、「Topsy」、「Jumpin' at The Woodside」、「Flight of The Foo Bird」の5曲。両グループで演奏したのが「In A Mellow Tone」で全12曲。「Lazy Hazy Summer Blues」は、谷口さんのオリジナルですが、あとはスタンダード曲とカウント・ベイシー楽団のナンバーです。

モダンでスイングするリズムに乗って、谷口英治(cl)さんが縦横自在にプレイしています。「三人でベイシー」でやった「Jumpin' at The Woodside」は、有田純弘さんのリズムギターが、ブラスセクションの役目も果たしながらドライブしていて、体も揺れました。カルテットでは、やや早めのテンポで楠井五月(b)のソロも入る「No Moon At All」や、パーカー作曲の「Moose The Mooche」が印象に残り、ビリー・ストレイホーン作の「Ballad For Very Sad Lotus Eaters」では、谷口さんや田窪寛之(p)さんが琴線に触れる美しい演奏を行っています。

【裾花川沿いの堤防を散歩】

これは善光寺用水で、善光寺平の田んぼに水を供給しています。右手を歩いて行きます。

堤防道路です。右側にに裾花川が流れています

一本だけですが、目立ちました

崖は大昔の地震で崩れたところでしょうか。

堤防の中には、畑があったり、歩道やベンチが整備されていたりします。

神社がありました。

左に見えている山は、旭山です。温かな日でした。


ラース・ガリン BARITONE SAX

2018-09-02 20:05:18 | その他木管楽器

先週の日曜日は、安曇野市の家のある地区の「アレチウリ駆除」作業の日で、朝の7時30分から9時30分くらいまで、アレチウリと格闘しました。斜面における鎌を使っての切り払い作業を行いましたが、これで多少でも環境がよくなれば幸いです。終了後、シャワーを浴びたあと、夏の作業はたいへんだったと、ぐったりしながら(笑)「Summertime」を聴きました。

LARS GULLIN (ラース・ガリン)
BARITON SAX (ATLANTIC 1956年録音)

   

ヨーロッパのミュージシャンとして、初めてダウンビート誌批評家投票の賞に輝いたのが、バリトンサックス奏者のラース・ガリンです。もとは、メトロノームレコードに吹き込まれたものですが、アメリカのアトランティックから発売されたアルバムです。ガーシュインの名曲「Summertime」をはじめ、1956年のスウェーデンのミュージシャンの名演を聴くことのできます。

5つのセッションを収録してあり、メンバーもそれぞれ少しずつ異るので、核になるメンバーを記します。ラース・ガリン(bs,arr)、アルネ・ドムネラス(as)、カール・ヘンリク・ノリン(ts)、ベント・アルネ・ヴァリン(tp)、ルネ・オファーマン(p)、ジョージ・リーデル(b)、バート・ダーランダー(ds)。

曲は、「Summertime」、「Fedja」、「A Foggy Day」、「Perntz」、「All of Me」、「Mean to Me」、「So What」の7曲。「Fedja」(フェジャ)と「Prentz」がガリンの自作曲、「So What」は、ジェリー・マリガンの作曲で、あとの4曲はスタンダードが選ばれています。「Fedja」は、哀愁が漂う佳曲です。

ラウス・ガリンの柔らかで優し気なバリトンサックスの音色とフレーズに惚れ惚れするアルバム。最初の「Summertime」では、ガリン(bs)のソロも良いのですが、ベント・アルネ・ヴァリン(tp)のソロが緩急自在で素晴らしいものです。「Fedja」は、曲自体もよいのですが、カール・ヘンリク・ノリン(ts)のソロがメロディアスでまとまりがよく、「All of Me」は、冒頭からガリンがテーマを吹く楽しい演奏でした。ヴァリン(tp)の名前は、ジャズ喫茶マシュマロに寄った時に、マスターの上不さんから教えていただきました。 

【アレチウリ駆除】 

スマホによる片手間の撮影なので、画面はよくありませんが、記録として残しました。

まずは公民館に集合。

アレチウリは、川原にあるものと思いがちですが、鳥が媒介するのでしょうか、川原から離れた土手などにも進出しています。

あたり一面。難しいのは、この根っこを見つけることで、刈り払いはできますが、根治するには根を探さなければなりません。

小さな用水路が流れていて、スマホでは撮影できませんでしたが、黒トンボも飛んでいました。

振り返ると、稲穂と遠くには北アルプスの常念山脈が見えます。今年は暑いせいか、稲の実りが早いと思われました。


セシル・ペイン ZODIAC

2018-04-22 20:00:01 | その他木管楽器

北陸新幹線の車両内で配布されているJR西日本「西Navi北陸2018年4月号」が、気になったので自宅に持ち帰りました。特集は「高岡をつくった前田利長」で、加賀百万石を作った前田利長が、隠居後に高岡城を築城し城下町も整備したという記事がメインです。高岡城跡や所縁の寺院などが紹介されています。その他、竹久夢二が最愛のひとと過ごした湯湧温泉(金沢市)や広島県廿日市市のあなごめしが取り上げられていました。武将のような風貌のミュージシャンです。

CECIL PAYNE (セシル・ペイン)
ZODIAC (STRATA-EAST 1968年録音)

   
セシル・ペイン(1922~2007年)は、長期間活躍を続けたバリトンサックス奏者で、チャーリー・パーカー(as)のコンセプトをバリトンで表現したような演奏を行っています。ディジー・ガレスピーやカウント・ベイシーといったビッグバンドに在団したり、自らのコンボでの録音を残していますが、デューク・ジョーダン(p)との共演が比較的聴かれていると思います。

メンバーは、セシル・ペイン(bs)、ケニー・ドーハム(tp)、ウイントン・ケリー(p)、ウィルバー・ウェア(b)、アルバート・ヒース(ds)。クリフォード・ジョーダンがプロデュースを行ったストラタ・イースト・レーベルの制作です。ドーハム(tp)やケリー(p)が入っているので、それだけで購入したくなるアルバムです。

曲はすべてセシル・ペインのオリジナル。「Martin Luther King, Jr.~I Know Love」、「Girl, You Got a Home」、「Slide Hampton」、「Follow Me」、「Flying Fish」の全6曲。1968年4月に凶弾に倒れた黒人運動指導者のマーティン・ルーサー・キング牧師を悼み作られた「Martin Luther King, Jr.」は、哀悼の意が溢れている曲想です。「Girl, You Got a Home」のメロディ、雰囲気から、映画「探偵はBARにいる」のメインテーマを想い起して、笑みがこぼれました。

セシル・ペイン(bs)が作曲能力を含めて実力を発揮したアルバム。最初の「Martin Luther King, Jr.」は、ドーハム(tp)の切々としたプレイ、続くペイン(bs)の優し気なソロと、胸をうつ演奏です。「Girl, You Got a Home」はいわゆるソウル・ジャズそのもので乗りのよいテーマに豪快なペイン(bs)や端正なドーハムのプレイがかっこよく、チープな感じも良くて僕の好きな一曲です。「Flying Fish」は、ラテンリズムも取り入れた明るいナンバーで、ゴリゴリと吹き続けるペイン、意外に息の長いフレーズを綴るドーハム、そして、ケリー(p)のリズミカルなプレイが聴き物。

【JR西日本PR誌 西Navi2018年4月号】

   

表紙

   

   

竹久夢二が過ごした宿などの紹介があります。湯湧温泉は気になるので、機会を作って訪れてみたいものです。

   

裏表紙です。このあなごめしは美味しそうです。