ジャズ批評2024年11月号は、オルガンのジミー・スミスを特集しています。彼のアルバムは多く、シングルカットされてヒットした曲もあり、最近、日本でも人気があるのかもしれません。そのスミスのアルバム。
JIMMY SMITH (ジミー・スミス)
HOME COOKIN' (BLUE NOTE 1958, 1959年録音)
オルガンのジミー・スミス(org, 1925~2005年)の特集がジャズ批評誌で組まれるとは、ちょっとびっくりしています。1970年代のジャズ喫茶では、まずオルガンはかからなかったのですが、昨今では、聴く人や、それで踊る人も増えているのかもしれません。
メンバーは、ジミー・スミス(org)、ケニー・バレル(g)、ドナルド・ベイリー(ds)、パーシー・フランス(ts, 4曲に参加)。ケニー・バレル(g)が参加していますが、かなりブルージーで、スミスのオルガンとの相性も良く、このオルガントリオは、良いメンバーです。
(英文表記)Jimmy Smith(org)、Kenny Burrell(g)、Donald Bailey(ds)、Percy France(ts,)。
曲目は次のとおり。
1 See See Rider (Ma Rainey)
2 Sugar Hill (Kenny Burrell)
3 I Got A Woman (Ray Charles, Renald Richard)
4 Messin' Around (Jimmy Smith)
5 Gracie (Jimmy Smith)
6 Come on Baby (Kenny Burrell)
7 Motorin' Along (Jimmy McGriff)
「See See Rider」とレイ・チャールズの「I Got A Woman」は、よく知られています。あとは、ジミー・スミス作が2曲、ケニー・バレル作が2曲とジミー・マクグリフ作が1曲で、どれも、R&B寄りの感じがします。
ジミー・スミス(org)とケニー・バレル(g)の組み合わせが非常に良く、パーシー・フランス(ts)も加わって、愉悦感に満ちたR&B寄りの演奏が繰り広げられています。「Suger Hill」におけるオルガンとギターのコール&レスポンスや「I Got A Woman」におけるビートが感が心地よいプレイが印象に残ります。「Come on Baby」でもグルーヴ感がかなり出ていて、曲も提供しているケニー・バレルと、リズムを支えるドナルド・ベイリー(ds)が全体に貢献しています。
Organ Grinder Swing(Verve) 3人
Midnight Special(Blue Note) 2人
Jimmy & Wes Dynamic Duo(Verve) 2人
The Cat (Verve) 2人
At Club Baby Grand Vol.1(Blue Note) 2人
ジミー・スミスばかりでなく、オルガン奏者のアルバムは、あまり聴かなかったので、馴染みがないものもあります。今回の特集に、「ジミー・スミス・ディスク・ガイド」もあるので、気になるものは、聴いてみたい。