先日、安曇野の実家に帰ってきました。あたりは田植えが真っ盛りで、北アルプスを背景とした田んぼの光景には、ほっとして落ち着けるものがありますし、爽やかでもあります。現在、我が家の田は委託に出して耕作をしてもらっていますが、定年後は、一応自分でやるつもりでいます。明るいアンサンブルが聴ける作品。
LENNIE NIEHAUS (レ二ー・ニーハウス)
LENNIE NIEHAUS, VOL.5 THE SEXTET (CONTEMPORARY 1956年録音)
レ二ー・ニーハウス(as)は、1960年代以降はほとんど映画音楽の分野で仕事をしていただけに、ジャズファンには50年代のコンテンポラリー・レーベルに録音した5作品が知られています。ニーハウスは、主にクリント・イーストウッド監督の作品の音楽を担当し、「バード」(1988年」、「許されざる者」(1993年)、「マディソン郡の橋」(1995年)などを手がけています。
Sextetなので、6人編成ですが、ピアノレスで、サックスが3本入ります。メンバーは、レ二ー・ニーハウス(as)、ステュ・ウイリアムソン(tp,vtb)、ビル・パーキンス(ts,fl)、ジミー・ジェフリー(bs)、バディー・クラーク(b)、シェリー・マン(ds)。ニーハウス、ウイリアムソン、パーキンスは、スタン・ケントン楽団のメンバー。ピアノレス、ケントンと言葉を並べると、いわゆるウェスト・コースト・サウンドが聴こえてきそうです。
曲は、スタンダードの「Thou Swell」、「I Wished on The Moon」(月に願いを)、「As Long As I Live」、「Ill Wind」に、リロイ・アンダーソン作「Belle of The Ball」、ニーハウス自作の「Knee Deep」、「Fond Memories」、「Take It From Me」、「Three of a Kind」、「Elbow Room」で全10曲。レ二ー・ニーハウスの編曲にもにも興味が湧きます。
最初の「Thou Swell」から、カラフルでスインギーなこれぞウェスト・コーストというアンサンブル、ソロが展開されます。「Fond Memories」では、ニーハウス(as)が綺麗な音色でゆったりとしたソロをとりますが、この曲に限らずリー・コニッツを連想させるところがあります。「Three of a Kind」では、編曲が凝っているためか、サックス同士の絡み合いが面白い。ジミー・ジェフリー(bs)が、短いながら流麗なソロを随所でとっています。
【安曇野の風景2013年春】