一昨日の夜、80歳でエベレスト登頂に成功した三浦雄一郎さんの肉体の秘密を探るという内容のテレビ番組(NHKクローズアップ現代)を見ました。肥満などで、65歳の時には、標高500メートルの山に登るのもたいへんだったのですが、鍛錬により80歳時には驚異的な運動能力を身に付けていました。エベレストに登るという目標に向かって、足に重しをつけ、背中に30㎏のバックを背負い街を多い時には8時間も歩いたことが、それにつながったようです。そんな真似はできませんが、メタボ緩和のため、夕食後に散歩を始めました。激しいプレイです。
PHIL WOODS (フィル・ウッズ)
AT THE FRANKFURT JAZZ FESTIVAL (EMBRYO 1970年録音)
このところ、モダンスイング~ハードバップを聴いていたので、たまにはフリーがかったものを聴きたくて、取りだしたCDです。フィル・ウッズ(as)は、1968年にパリに移住してから、フィル・ウッズ&ヨーロピアン・リズム・マシーンを結成して、エネルギッシュな活動をしました。甘美な音で、正確、端正にプレイするミュージシャンというイメージを持っていたので、ジャズ喫茶でこの時代の作品を初めて聴いた時には、びっくりしたのを覚えています。
メンバーは、フィル・ウッズ(as)、ゴードン・ベック(p)、アンリ・テキシエ(b)、ダニエル・ユメール(ds)。ドイツのフランクフルト・ジャズ・フェスでのライブ録音です。この時代のヨーロッパですから、フリージャズやロック系統のものなど、なんでもありのフェスティヴァルだったようです。そんな中では、ウッズ・グループの演奏は伝統的な方だったのかもしれません。
曲は、エディ・ハリス作「Freedom Jazz Dance」、ウッズ自作の「Ode A Jean-Louis」(ジャン・ルイの歌)、ビクター・フェルドマン作「Josua」(ジョシュア)、ゴードン・ベック作「The Meeting」の4曲で、「The Meeting」はアンコールに応えて演奏されたものです。「Freedom Jazz Dance」と「Josua」は、マイルス・デイビス(tp)が録音をしています。
テンポにとらわれないプレイですが、ウッズ(as)のソロには抒情性も感じられ、リズムにもスイング感があるので、抵抗なく聴けます。「Freedom Jazz Dance」や「Josua」では、音の塊を放出するような疾走感のあるウッズ(as)のプレイに興奮しました。「Ode A Jean-Luois」では、ゴードン・ベック(p)が、エレクトリック・ピアノを弾いてフワフワした音を出していますが、うまく使っていて面白い。テキシエ(b)とユメール(ds)のタイトなプレイもあり、スカッとした気持ちになりました。