安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

リー・モーガン TOM CAT

2013-06-23 13:29:34 | トランペット・トロンボーン

400メートルほどの隧道(水路トンネル)の貫通の現場見学に誘われたので、阿智村(長野県下伊那郡)に行ってきました。最後の壁を発破で崩したのですが、ドンという音とともに空気が押し出されてきて、なかなか迫力がありました。先端まで全員で歩いて行き集合したところで、請負会社の人が崩した岩石の上に、塩をまき、お酒もまいて、お清めをし、その後、皆で万歳をして、御神酒をいただきました。音がよく出ているトランペッター。

LEE MORGAN (リー・モーガン)
TOM CAT (BLUE NOTE 1964年録音)

  Tomcatleemorgan

EMIジャパンから出されたブルーノートのBNLTシリーズ(限定盤、定価999円)は、発掘ものですが、さすがにこのレーベルだけあって、お宝がいっぱいあります。このリー・モーガンのものは、アルバム「Sidewinder」の大ヒットによって、モーガンのハードバップ系の録音を棚上げにした会社の方針によって単にお蔵入りしていたに過ぎません。

3管編成で、メンバーの組み合わせがよいです。リー・モーガン(tp)、カーティス・フラー(tb)、ジャッキー・マクリーン(as)、マッコイ・タイナー(p)、ボブ・クランショー(b)、アート・ブレイキー(ds)。タイナー(p)は、後年のようなタペストリー状に音を羅列するような激烈さはなく、コードをフレッシュに響かせ、右手は高音を多用したリリカルなプレイを行っています。

曲は、リー・モーガン作が4曲で、「Tom Cat」、「Exotique」、「Twice Around」、「Riggarmortes」、マッコイ・タイナー作の「Twilight Mist」と全5曲です。「Tom Cat」は、猫の歩みを表現したようなイントロとテーマ。「Exotique」は、ちょっと東洋風の響きが入る箇所があります。「Twice Around」は、3本の管楽器で演奏するテーマが、アップダウンのあるコースを自転車で疾走している光景を想いおこすようなかっこいい曲想。タイナーの「Twilight Mist」は繊細なバラード。

リー・モーガン(tp)の絶頂期ともいうような演奏が楽しめます。派手な装飾音、自在な長いラインのソロ、速射砲のような音の繰り返し、わざと遅めの乗り(レイドバック)など、この人ならではのプレイが続きます。マクリーン(as)も「Tom Cat」におけるソロをはじめ健闘しているし、タイナー(p)、ブレイキー(ds)のリズム陣もよくて、とても発掘された中に入っていたとは思えません。「Tom Cat」、「Twice Around」、「Riggarmortes」あたりが充実。

【阿智村内の水路トンネルの工事現場】

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      現場に向かう4人乗りのモノレール。すごい勾配のところがあります。

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          トンネル内の様子               貫通によって外の明りが見えました

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貫通地点がほぼトンネル出口です