先日、長野市の自宅の20年点検をハウスメーカーが行いました。建築してから20年も経ったのかと、今更ながらの感慨を抱きました。オーディオルームもとれない小さな家ですが、長野駅に比較的近く立地は気に入っています。住宅が建てこんできていて、この20年間で回りに家が随分と増えました。入居する時に植えた、ナナカマドの木が育っているのが嬉しい。長い間、米国で活躍したピアニスト。
TOSHIKO AKIYOSHI (秋吉敏子)
HER TRIO & QUARTET (STORYVILLE 1956年録音)
秋吉敏子(p、バンドリーダー)は、1970年代以降はビッグバンドの活躍が話題となり、来日公演も行われています。そちらもいいのですが、僕は彼女のピアノが聴きたくて、初期に録音されたものを主に聴いていました。トリオばかりでなく、管楽器入りの録音も、秋吉さんのソロやバッキングを含めて、一聴の価値があります。僕の持っているのは、日本盤LPですが、古いのでジャケットが少し痛んでいます。
メンバーは、ピアノトリオが、秋吉敏子(p)、オスカー・ぺティフォード(b)、ロイ・ヘインズ(ds)。カルテットが、秋吉敏子(p)、ブーツ・ムッスリ(as)、ワイアット・ルーサー(b)、エド・シグペン(ds)。ブーツ・ムッスリは、チャーリー・ヴェンチェラのグループで有名になり、キャピトルレコードにリーダー作もありますが、残された録音は多くなく、1967年に49歳の若さで亡くなっています。
曲は、トリオによるものが、秋吉作「Pea, Bee and Lee」、スタンダードの「No Moon at All」、「Thou Swell」、カルテットによるものが、J. J. ジョンソン作「Kelo」、秋吉作「Salute to Shorty」、スタンダードの「Taking A Chance on Love」(恋のチャンス)、「All The Things You Are」、「I'll Remember April」(四月の思い出)の全8曲。秋吉敏子のものが2曲ありますが、有名スタンダードが目立ちます。
秋吉敏子(p)のパウエルからの影響を受けたピアノプレイは、モダンジャズの故郷に戻ったかのようです。バッキングで、和音を入れるだけでなく、フレーズを弾いているところもありさすがです。ムッツリ(as)の明るい音によるストレートなプレイも聴きもの。トリオでは、「Thou Swell」がよくスイングしていて、ぺティフォード(b)のソロも入ります。クアルテットでは、「Kelo」や「I'll Remember April」が活気があり、それぞれのソロも伸び伸びとしています。
【自宅のナナカマド】