安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ダイアナ・クラール WHEN I LOOK IN YOUR EYES

2015-07-29 22:11:51 | ヴォーカル(A~D)

先日、群馬県北群馬郡榛東村にあるジャズ喫茶「主音求�」(スイングセカンド)に行ったのですが、そこでJBLのオリンパスからヴォーカルが流れていました。ダイアナ・クラールだけど、声がちょっと異なるような感じもしたので、念のため、マスターに歌手の名前を尋ねました。答えは、ダイアナ・クラールでしたが、オーディオ装置の違いで声の聴こえ方もかなり異なることに驚きました。そのアルバムを自宅で聴きました。

DIANA KRALL (ダイアナ・クラール)
WHEN I LOOK IN YOUR EYES (IMPULSE 1998年録音)

   

ダイアナ・クラールは、最近も新作を発表していますが、僕は初期のものに惹かれます。これは、彼女の5作目にあたり、1999年グラミー賞のベスト・ジャズ・ヴォーカルに選出されています。特徴がいくつかありますが、アレンジャーにジョニー・マンデルを迎えていて、例えば「Let's Face The Music and Dance」や「I've Got  You Under My Skin」はボサノヴァで処理されています。また、ストリングスが使われているのもマンデルの仕事ですが、効果的です。

メンバーは、ダイアナ・クラール(vo, p)、アラン・ブロードベント(p)、ラッセル・マローン(g)、ジョン・クレイトン(b)、ベン・ウォルフ(b)、ジェフ・ハミルトン(ds)、ルイス・ナッシュ(ds)、ラリー・バンカ—(vib)など。伴奏もいいメンバーを集めていますが、特にラッセル・マローンが随所で落ち着いた音色でソロをとっていて、それもまた聴きものです

曲は、「Let's Face The Music and Dance」、「Devil May Care」、「Let's Fall in Love」、「I've Got You Under My Skin」、「I Can't Give You Anything But Love」、「I'll String Along With You」、「East of The Sun」、「Pick Yourself Up」、「The Best Thing For You」、「Do It Again」、「P.S. I Love You」、といったスタンダードに、レスリー・ブリスカ作で、アイリーン・クラールのアルバム「恋の行方」でダイアナが知ったという「When I Look in Your Eyes」、マイケル・フランク作「Popsicle Toes」、クリント・イーストウッドなど作「Why Should I Care」の全14曲。(日本盤ボーナストラック含みます)

大人のヴォーカルといったムードの素晴らしい作品。ダイアナ・クラールはややハスキーな声ながら、エレガントで、表情豊かな歌は、聴くとそういった感じを強く受けます。タイトルナンバーのバラード「When I Look in Your Eyes」、軽く歌ったボッサの「Let's Face The Music and Dance」、ヴァースから丁寧に歌い、彼女のピアノ、マローンのギターもよくスイングしている「Let's Fall in Love」あたりがことに聴きもの。選曲が僕向きで、それもポイントが高い。