安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ヨーヨー・マと旅するシルクロード (長野市 シネマポイント)

2017-08-14 20:13:14 | 映画・DVD・テレビ

長野市のシネマポイントで、「ヨーヨー・マと旅するシルクロード」というドキュメンタリー映画を観てきました。映画監督は、『バックコーラスの歌姫たち』(2014年)で、アカデミー長編ドキュメンタリー賞を受賞したモーガン・ネヴィル監督です。

   

世界的なチェリストのヨーヨー・マは2000年に「シルクロード・アンサンブル」を立ち上げ、伝統的な東西の音楽と現代音楽の融合を図り、音の文化遺産を世界に発信していますが、その歩みを追った映画です。音楽を創造する過程やステージにおける演奏が収められています。それと同時に、ヨーヨー・マの生い立ちや彼のチェロの演奏風景も捉えられています。

シルクロードなので、ヨーロッパから中東、アジアまで様々な国の民族音楽を演奏するミュージシャンが集まりアンサンブルとして活動しています。ケマンチェ、中国琵琶、バグパイプなど珍しい楽器が多数登場し、奏でられるリズム、音色に興味を覚えました。

   

ヨーヨー・マは、『新しいものは文化が交差する場所で生まれる」と発言し、その信念のもとに活動を進めているようです。確かにその通りだろうと共感しました。しかし、ヨーヨー・マの演奏するバッハの無伴奏チェロ組曲やサン・サーンスの白鳥、終わり近くで女性が演奏するショパンのピアノ曲の方がはるかに魅力的に聴こえました。西洋クラシック音楽が世界を席巻している理由が見えてくるような映画でもあります。

【ヨーヨー・マのCD「ドヴォルザーク&ハーバート チェロ協奏曲」】

   

ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調 作品104
ハーバート:チェロ協奏曲第2番ホ短調 作品30

ヨーヨー・マ(チェロ)
クルト・マズア指揮ニューヨーク・フィルハーモニック

ヨーヨー・マが演奏した2曲の協奏曲をカップリングしたCD。ハーバートのものを聴きたくて購入したのですが、2曲とも素晴らしい演奏です。1995年録音。