安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ジェフ・ハミルトン GREAT AMERICAN SONGS

2017-08-16 20:01:02 | ベース・ドラムス

8月9日付信濃毎日新聞に『快適山小屋 頂への誘い』という見出しで、八ヶ岳の硫黄岳山荘に温水シャワーが設置されて好評だという記事が載りました。温水洗浄便座も設けられ、快適性を高めて登山者の裾野を広げようとしているそうです。硫黄岳は登ってみたい山の一つですが、この山荘に宿泊してもいいなと思いました。さわやかな山行になりそうですが、このアルバムの演奏もさわやかな感じです。

JEFF HAMILTON (ジェフ・ハミルトン)
GREAT AMERICAN SONGS (ALL ART 2013年録音)

   

ドラマーのジェフ・ハミルトンは、ザ・クレイトン・ハミルトン・オーケストラを結成し活動している他、レイ・ブラウン(b)グループでの演奏、ダイアナ・クラールの伴奏など、現代を代表するドラマーとして知られています。本アルバムは、2013年に最後の開催となった富士通コンコードジャズフェスにハミルトンが来日するのに合わせて録音されたものです。

メンバーは、ジェフ・ハミルトン(ds)、タミール・ヘンデルマン(p)、クリストフ・ルディ(b)。この3人は、ジェフ・ハミルトン・トリオを結成して活動をしてきているので、息のあった演奏が期待できます。ヘンデルマンは、オスカー・ピーターソンの影響を感じさせ、ルディは、レイ・ブラウンの系統に連なると思われるので、ソングブックを作るのに最適なメンバーです。

曲はスタンダードです。「Falling in Love With Love」、「Tenderly」、「The More I See You」、「It Could Happen to You」。「Someone to Watch Over Me」、「Thou Swell」、「You Took Advantage of Me」、「I Thought About You」、「All or Nothing At All」、「How Long Has This Been Going On」の全10曲。メロディが浮かんでくる曲がほとんどですが、「You Took Advantage of Me」だけは、断片も浮かばないので、楽譜を見てみました。

ハミルトン(ds)のプレイは、大げさなことはしませんが、メロディアスで、シェリー・マンを思い浮かべます。ルディ(b)は、弓弾きも行っていますが、音色が美しく、ソロも聴きごたえがありました。ヘンデルマン(p)については、以前からのお気に入りで、来日を願う一人です。どの曲もよいですが、出だしから快調な「Falling in Love With Love」や小気味よい「All or Nothing At All」、バラードでベースソロなども入る「Tenderly」や「Someone to Watch Over Me」あたりが印象に残ります。スタンダード集でもあるので、多くの方に親しんでもらえそうなアルバムです。

【本アルバムの裏ジャケット】

    

本アルバムの副題は「Throught The Years」とされ、それを踏まえて、ジャケットにはミュージシャン3人の現在と子供の時の写真が使われています。表は、ジェフ・ハミルトンですが、裏面には、上にタミール・ヘンデルマン(p)と下にミハエル・ルディ(b)が掲載されています。子供の頃は、皆さん可愛らしいです。、

【2017年8月9日付信濃毎日新聞の記事】

【硫黄岳山荘ホームページ】

硫黄岳山荘ホームページ:iou