野球シーズンが始まり、テレビでもプロ野球の試合結果を報じる番組を目にするようになりました。アメリカ大リーグでも、ヤンキースの松井選手やマリナーズのイチロー選手など日本人選手の動向が報じれて、日本よりそちらの試合結果が気になったりします。野球とジャズ、ヴォーカルといえば、ミュージカルで「くたばれヤンキース」(Damn Yankees)が傑作(1955年 1019回上演)として知られ、映画化(1958年)もされています。その中の曲「Whatever Lola Wants」の入っているアルバムです。
ABBE LANE (アビ・レーン)
BE MINE TONIGHT (RCA 1958年録音)
舞台と映画では、魔女ローラ役のグエン・ヴァードンが歌いました。ストーリー上からは、男性を誘惑する唄なので、女性歌手専用の唄と思いきや、メル・トーメが歌っています。けれども、こういうのは美人歌手のテンポのいい歌に限りますので、アビ・レーンのアルバムを取り出しました。セクシー・ビューティーのアビ(ザヴィア・クガート夫人でもありました)のラテンバンドバックの歌が堪能できるアルバムです。
「Whatever Lola Wants」は、「ローラの望むままに」という邦題がつけられています。詞の大意は、「ローラの望むものはなんでも手に入るの。ローラはあなたがほしいの、狙ったものは逃がさない」という魔女が野球選手(もとは中年男性で、悪魔のマジックにより若返っている)を誘惑する歌です。ヴァードンはくねくねと踊りながら歌いますが、ユーモラスも感じる場面です。
アビ・レーンは、ティト・プエンテ楽団の伴奏により、ラテンタッチで乗りまくりながら、楽しくセクシーに歌っています。他の曲もなかなか楽しめるもので、ジャズを聴く合間にラテンがかったアルバムもよいものです。他の収録曲は、「Pan, Amore, Y Cha Cha Cha」、「Noche De Ronda」(Be Mine Tonight)、「Too Marvelous for Words」、「Arrivederci Roma」、「Babalu」など全12曲収録です。
映画のなかで、もう一曲たいへん印象に残るのは、「Goodbye Old Girl」(グッドバイ・オールド・ガール)です。僕は、アート・ファーマー(tp)の「アート」(Cadet)の中の演奏が忘れられません。物悲しいメロディが、その場面のその時の気持ちをたいへんよく表現しています。
ホームページにジリオラ・チンクェッティ(カンツォーネ)を掲載しました。時間があればご覧ください。モダンジャズやヴォーカルを聴こう
この彼女のジャケットではTHE LADY IN REDも好きですし, WHERE THERE'S THE MANの上半身のジャケットも好きです、このBE MINE TONIGHTの決めポーズがいいですね。
収録内容は本アルバムとTHE LADY IN REDがお気にです。姿形も艶っぽいですし、ボーカルも艶やかですね。
彼女は女優さんでもあったのですが、僕は残念ながら彼女の出演した映画は見た記憶がないのです。
なかなかこのような歌手はいませんね。唄声と容姿のイメージがぴったりと重なる方ですね。
私も、挙げられたアルバムは大事にしています。もっとも日本盤ですが。マーキュリーのラテンものも、ジャケットはもちろん内容も面白いです。