安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

飯森範親指揮 群響室内楽演奏会 【ハイドン:交響曲第26番、バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲他】(11月11日 高崎芸術劇場)

2023-11-13 19:30:00 | クラシック演奏会

飯森範親指揮の群響室内楽演奏会が、11月11日(土)に高崎芸術劇場音楽ホール(412席)で開催されたので、聴きました。楽団員による室内楽の演奏会が行われていて、今回は、vol.10です。

   

(出 演)

指揮:飯森範親
ヴァイオリン:伊藤文乃
ヴァイオリン:福田俊一郎
管弦楽:群馬交響楽団員 

飯森さんは、現在、パシフィックフィルハーモ二ア東京音楽監督、日本センチュリー響首席指揮者、山響桂冠指揮者などを務め、本年4月から群響常任指揮者。伊藤さんは、1996年にティボール・ヴァルガ国際音楽コンクール第3位。1997年~2005年広島交響楽団コンサートマスター、2009年から群響コンサートマスター、2023年同楽団ソロ・コンサートマスター、福田さんは、東京音楽コンクール、日本音楽コンクールに入賞、2023年4月群響コンサートマスターに就任。詳しくは、下記プロフィールをご覧ください。

(曲 目)

ハイドン / 交響曲 第26番 ニ短調「ラメンタツィオーネ」 
                 第1楽章 アレグロ・アッサイ・コン・スピリート、第2楽章 アダージョ、第3楽章 メヌエット

J.S.バッハ / 2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043
             第1楽章 ヴィヴァーチェ、第2楽章 ラルゴ・マ・ノン・タント、第3楽章 アレグロ

〈休憩〉

チャイコフスキー / 弦楽セレナード ハ長調  作品48
                          第1楽章「ソナチネ形式の小品」アンダンテ・ノン・トロッポ~アレグロ・モデラート
          第2楽章「ワルツ」 モデラート、テンポ・ディ・ヴァルス
          第3楽章 「エレジー」 ラルゲット・エレジアーゴ
          第4楽章「ロシアの主題による終曲」 アンダンテ~アレグロ・コン・スピーリト

プロコフィエフ / 交響曲 第1番 ニ長調 作品25「古典」
                          第1楽章 アレグロ、第2楽章 ラルゲット、第3楽章 ガヴォット:ノン・トロッポ・アレグ
         ロ、第4楽章 フィナーレ:モルト・ヴィヴァーチェ

(感 想) 

天井が高く音響の良い412席のホールで、目の前で室内管弦楽が聴け、それだけで出かけた甲斐がありました。飯森マエストロは曲の解説も行い、ハイドンの交響曲第26番では、演奏中に「グレゴリオ聖歌」が使われている箇所を指し示すなど、面白く聴けました。

バッハ「2つのヴァイオリンのための協奏曲」は、伊藤、福田のコンマス二人がソロをとり、伸びやかで明るい演奏。チャイコフスキーの「弦楽セレナード」は、出だしから力のこもった重々しい響きを出していて驚きましたが、セレナードなので、もう少し軽めでいいような気もしました。

プロコフィエフの「古典交響曲」は、ハイドンの様式に倣って作曲されたようですが、木管や金管が入り色彩感が一気に出て、清新な感じがしました。全体を通じ、ホルンの音色が弦楽に溶け込み、いい響きになっていました。

(群響Facebookからお借りした演奏写真)

ハイドンの交響曲第26番「ラメンタツィオーネ」を演奏しているところ。3楽章の交響曲で、飯森さんは、教会で演奏するために短めにしたのではないかと話していました。

バッハの「2つのヴァイオリンのための協奏曲」の演奏写真。チェンバロが入った編成です。

「2つのヴァイオリンのための協奏曲」で独奏を務めた、群響の二人のコンサートマスターのアップ。左に伊藤文乃さん、右に福田俊一郎さん。

(出演者のプロフィール)

   

飯森範親ホームページ:飯森範親オフィシャルサイト | -NORICHIKA IIMORI OFFICIAL SITE- (iimori-norichika.com)

   

   

群馬交響楽団ホームページ:群馬交響楽団 (gunkyo.com)

(あらかじめ聴いたCD)

   

バッハ「2つのヴァイオリンのための協奏曲」。クリスティーネ・ビッフルマイヤー(vn)、リサ・スチュワート(vn)、ヘルムート・ミュラー=ブリュール指揮ケルン室内管弦楽団(NAXOS 1998年録音)。発売当時から聴いているCDです。

   

プロコフィエフ交響曲全集(5枚組CD)より交響曲第1番「古典」。ドミトリー・キタエンコ指揮ケルン・ギュルツェニッヒ管弦楽団(Capriccio 2005~2007年録音)。



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
室内管弦楽の世界 (mobu)
2023-11-14 11:58:49
室内管弦楽の世界

後に行くにしたがって大きくなる
プログラム。
ハイドンは曲数も多いので、未聴の
ものも多いです。オーケストラ・
トレーニングに、ハイドンは
もってこいという話は、
神奈川フィルが昔良く取り上げて
都度話題にされていました。
ハイドンは端正で響きも作りも
いいですね。
バッハの1043をソロ・コンマスと
コンマスが務めるのは団内の後押しも
あって盛り上げます。

チャイコフスキーの弦楽セレナードは
30分近い作品。
セミ・ファイナル、旋律の美しさなどが
この曲の売りかもしれません。
頭から全力で入りそうなことは
ありそうですね。
低音がかぶってくると音圧も厚く
録音でも力入ってるなぁというのが
結構聴かれます。

プロコフィエフの「古典」は初めて
聴いたとき、どこが「古典」なのだろう
かと思ったことがありました。
それだけ洒落て聞こえたのかも
しれませんがファイナルに持ってくる
だけの曲ではありますね。

金管はトランペット2本。
今回は室内楽プロという事で、
基本金管降り番のプロですね。
ホームのホールがあって練習、
実演と可能でより良い環境。
ブラヴォー。
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飯森範親さん発案 (azumino)
2023-11-14 20:02:23
mobuさん こんばんは

引き続きのコメントありがとうございます。

今回の演奏会は、指揮者の飯森さんの発案で企画されたようです。この音楽ホール(412席)の響きが良いので、ここで演奏したいという希望があり、それで考えられたようです。

小編成の曲を聴くことができる貴重な機会で、全体に良かったのですが、mobuさんもお書きのように、チャイコフスキーの弦楽セレナードは、初めから力が籠もっている演奏が多いのだと思います。今回も、もう少し寛いでもいいのにと思いました。まあ、第2楽章までいけば、ワルツがまっているのですが。
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