書店の文庫コーナーで気になった、高野麻衣著「F ショパンとリスト」(集英社文庫)を読んでみました。併せて、文中に登場する曲をCDで聴きました。
表紙
(著者)
本書が初めての小説でそうです。
(裏表紙にある本書の紹介、あらすじ)
(感 想)
指揮者の藤岡幸夫さんが出演している「エンター・ザ・ミュージック」(BSテレ東)を観ていると、宝塚歌劇団のコマーシャルが流れます。最近は、花組の「巡礼の年~リスト・フィレンツ、魂の彷徨~」公演をPRしていて、リストの生涯をミュージカル化しています。
それもあって、本書に関心を抱きました。ショパンとリストの友情をメインに恋愛、パリ社交界、革命、音楽について描いています。創作だとは思いますが、ショパンが、実は、ロシアのスパイをやらざるをえなくて、パリのポーランド社会の情報をロシアに提供していたという設定には驚きました。
文中には、ショパンとリストのピアノ曲のタイトルも出てきたので、いくつかCDを聴いてみました。ショパンの「エチュード」やリストの「巡礼の年」を聴くと、二人の邂逅、交友は奇跡のように感じられます。
(参考)【宝塚歌劇団花組公演 巡礼の年 ホームページへのリンク】
ギャラリー | 花組公演 『巡礼の年〜リスト・フェレンツ、魂の彷徨〜』『Fashionable Empire』 | 宝塚歌劇公式ホームページ (hankyu.co.jp)
東京宝塚劇場公演は、2022年7月30日(土)~9月4日(日)に開催されます。
(この小説に登場する曲、聴いたCD)
小説に登場する曲は、概ね次のとおりです。
ショパン:エチュード(練習曲)作品10より、第12番、第4番、第3番。
プレリュード(前奏曲)第15番「雨だれ」
スケルツォ第1番
リスト :ラ・カンパネラ
巡礼の年 (巡礼の年は、曲名では出てきませんが、「巡礼者」という小見出しがあります。)
ショパンのエチュード(練習曲)は、ヴラド・ペルルミュテール「ショパン ピアノ作品集」(Nimbus Records原盤、タワーレコード限定復刻)で聴きました。
新しくリマスタリングが施され、2022年6月25日に発売されたので、購入しました。
ショパンのプレリュード第15番「雨だれ」とスケルツォ第1番は、アルトゥール・ルービンシュタインの演奏で。
リスト作曲「巡礼の年」を、クラウディオ・アラウの演奏で聴きました。
沢山のCDの中からリストを選びました。
私はマゼッパが好きで選んだんですけどね😊
ショパンもリストも同じ時代に生きてたなんて現代では考えられないほど豪華な話ですよね(笑)
そういう小説があるんですね。面白そう😌
反田恭平のショパンコンクールの時のコンチェルトの演奏が良く、優勝するかと思いました。でも、2位も素晴らしく、今後一層の活躍が期待されますね。
演奏会に行かれて反田さんの演奏を聴かれたとは、とても羨ましいです。聴きたいのですが、長野県内では聴く機会がほとんどないので、まあ、いつかと思っています。
この小説ですが、参考文献をもとに、再構築されています。美術の世界だと原田マハさんが、ゴッホやモネのエピソードを下敷きに書いていますが、音楽の分野でも、こういうものが書かれるようになったのかと、それが新鮮でした。
コメントありがとうございます。ayameさんのブログは、いつも楽しみにしています。
高野麻衣さん〜、ご紹介のところを読ませていただきました・・・。
著書には、「マンガと音楽の甘い関係」と言うのもあるのですね・・・。
最新号の、ルピシアからのおたよりのタイトルが「特集 マンガとお茶」だったので、関係ないですが、目に留まりました。
音楽雑誌記者時代等の知識や経験もあっての、初の小説は、きっと、読み応えあるものだったのでは・・・と感じました・・・。
小説を読んで、物語を思い浮かべながら、そこに、登場する曲を聴く・・・と言うのも、素敵な楽しみ方ですね・・・♪
この小説ですが、元は、朗読のために書かれたシナリオのようです。ショパンとリストの交友を軸に、恋愛や社交界、音楽など幅広く書いていました。ビオラさんのお書きになったように、結構読み応えがありました。
作曲家など音楽家を主人公にしたした小説、それも日本語では、珍しいかもしれません。デビュー作なので、今後、どんなものを書いてくれるのか、作者の高野麻衣さんには期待しています。
コメントありがとうございます。