安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

日野元彦 流氷

2014-12-10 21:46:42 | ベース・ドラムス

先月、諏訪市に所用で行った際に、友人の案内で、諏訪大社の上社を訪れました。下社の方は、何度か訪れたことがるのですが、上社は市街地から離れていることもあり、今回が初めてです。境内は巨木に囲まれ、歴史を刻んだ建造物があって、厳かな雰囲気でした。豪快な御柱祭で有名な諏訪大社ですが、その日は静かで、心を落ち着けて参拝してきました。日本人の豪快な演奏を。

日野元彦 
流氷 (スリー・ブラインド・マイス 1976年録音)

   

僕は、学生時代や勤め始めてしばらくは、ジャズ喫茶でジャズを聴くことが多かったので、日本人ミュージシャンのアルバムはあまり聴く機会がなかったのですが、中には例外もあって、この「流氷」は、何度か聴いたことがありました。スリー・ブラインド・マイスがリリースしたアルバムの中でも有名なものだろうと思いますが、最近、ディスク・ユニオンからCDが発売になったので、購入しました。

メンバーは、山口真文(ts)、清水靖晃(ts)、渡辺香津美(g)、井野信義(b)、日野元彦(ds)。1976年2月7日に根室市民会館でライブ録音されたものです。当時の日野元彦のグループに、山口真文が加わり2テナー編成です。山口真文は、今年9月に御茶ノ水ナルで聴きましたが、コルトレーンからの影響がうかがえる演奏は変わっていませんし、サウンドも美しいものでした。

曲は、日野元彦のオリジナル「Ryuhyou」(流氷)、タッド・ダメロン作「Soultrane」、スティーヴ・グロスマン作「New Moon」、CDでは、「リオ・ローマ」と「ミルキー・シェード」(多分渡辺香津美作)が追加されています。ライナーは、LP発売当時のものの復刻なので、追加曲についてのインフォメーションがありません。日野元彦が、スティーヴ・グロスマン(ts)とツァーしたところから、グロスマンの曲が入っています。「Soultrane」もグロスマンがよく演奏する曲です。

有名アルバムなので、お持ちの方が多いのではないでしょうか。今回、改めて聴いてみて、当時の日本のジャズ・シーンはリスナーも含めて、元気があったのだという感慨に浸りました。「流氷」は、日本的な民謡を想わせるテーマから、山口、清水のハードなテナーソロ、そして、異次元の渡辺のギター・ソロでクライマックスを迎えます。さすがに、このテーマとソロは記憶にありました。山口真文(ts)の「Soultrane」におけるバラードプレイも、次第に熱気をはらんでいき、全てが熱い。

【諏訪大社 上社本宮】

所在地:長野県諏訪市中洲宮山1
TEL:0266-52-1919
ホームページ:諏訪大社

      

南側にある鳥居から境内に入り、正面の門から続く建物の中を通って参拝に向かうのが正しいそうです。

      

境内工事中なので、拝所でお参りしてきました。拝殿が見られなかったのは残念。

      

勅願殿(祈祷所)。巫女さんがちょうど登っていくところでした。鬱蒼と茂っている樹木などこの一帯は、長野県天然記念物になっています。

      

      

一の御柱。

   

諏訪大社の系列は、土俵が境内にあって、奉納相撲が行われるようです。


ソニー・クリス UP, UP, AND AWAY

2014-12-07 09:47:35 | アルト・サックス

先月、飯田市の友人Nさんから、同市の和菓子店「船橋屋」が作った「清内路かぼちゃもちパイ」をいただきました。「もちパイ」は、大福餅をパイ生地で包んだ同店の看板商品で、通年商品は「大福もちパイ」と「草もちパイ」だそうです。今回、伝統野菜で長野県下伊那郡阿智村清内路だけで作られている『清内路かぼちゃ』を使用したもちパイが開発されました。かぼちゃのあんとパイ生地の組み合わせは、上品な甘さで美味しく、売れ行きも上々のようでした。売れたヒット曲が入っているアルバム。

SONNY CRISS (ソニー・クリス)
UP, UP AND AWAY (Prestige 1967年録音)

   

「Up, Up and Away」(ビートでジャンプ)は、フィフス・ディメンションのヒット曲で、ビルボード・シングルで最高7位になり、ダイアナ・ロス&シュープリームスなどたくさんのカバーがあります。リリースされたのは、1967年5月ですが、ソニー・クリスの録音が1967年8月18日なので、ポップス歌手並の早さでカバーしています。僕は、ラジオから流れてくる、明るくてハーモニーのきれいな、フィフス・ディメンションの歌が大好きでしたが、この録音によってジャズ化されていたのには驚きました。

メンバーは、ソニー・クリス(as)、シダー・ウォルトン(p)、タル・ファーロー(g)、ボブ・クランショー(b)、レニー・マクブラウン(ds)。ピアノ・トリオ伴奏のワンホーン編成でもよい気がして、ギターのタル・ファーローを加えた意図がよくわかりませんが、クリスとユニゾンでやっているところもあり、ギターの太い音色がほしかったのだろうかと、想像しました。

曲は、ポップスのヒット曲が、「Up, Up and Away」(ビートでジャンプ)、「Sunny」(サニ―)、スタンダードが、「Wilow Weep For Me」(柳よ泣いておくれ)、パーカーの「Scrapple From The Apple」、ホレス・タプスコット作「This is For Benny」、ソニー・クリスの自作「Paris Blues」の全6曲。ボビー・へブの「Sunny」も、1966年全米最高第2位の大ヒット曲です。古いポップスも好きだった僕にはかなり親しみやすい選曲でした。

出だしから明るくて、エネルギーが漲っている演奏が続きます。「Up, Up and Away」や「Sunny」では、おなじみのメロディが流れてくるので、それだけで嬉しくなりますが、前者におけるクリス(as)のソロは、変化に富んでいます。少しうるさいところはありますが、「Scrapple From The Apple」では、クリスとタル・ファーロー(g)が熱演をしていて、一気呵成に聴かせます。スローテンポの「Willow Weep For Me」でも、クリス(as)はダークな音色で力強く吹いています。全体に、シダー・ウォルトン(p)のプレイが落ち着きを与えています。

【船橋屋のもちパイ】

住所:長野県飯田市山本3338-1
TEL:0265-25-2043
ホームページ:船橋屋 

      

      

      

      

僕の撮った写真が、美味しそうにみえませんが、実物はもちもちさっくりで、結構なお味でした。パイのあんは、『清内路かぼちゃ』の黄色い色がよくでています。「清内路かぼちゃもちパイ」は材料の関係で、本年は11月末で販売を終えたようです。他の通年商品なら手に入ります。 


姨捨SAからの善光寺平

2014-12-06 21:01:05 | お出かけ・その他

長野市内では、ようやく昨日の金曜日に今年初めて雪が降りました。随分と遅い初雪ですが、車で移動することの多い僕は、慌てて、今日6日(土)の午前中に冬用タイヤに替えました。ディーラーの整備工場でやってもらったのですが、駆け込む人が多く待ち時間が長くなりました。

午後は、松本市に用事があったので、高速道を走りましたが、途中立ち寄った姨捨サービスエリア内もうっすらと雪が積もっていて、回りの山の樹にも雪がかかっていました。少し雪が舞うような天気だったのですが、善光寺平(長野市~千曲市)の方が意外によく見渡せたので、写真に撮ってみました。

      

      

遠くの山までは見えないのですが、蛇行する千曲川や近くの林檎の樹など、冬空の下であることを想わせる光景でした。これから寒くなるばかりですが、元気に過ごしたいと、スピードを上げながら本線に合流しました。

   

   

 


クリス・コナー SINGS THE GEORGE GERSHWIN ALMANAC OF SONG

2014-12-03 20:01:21 | ヴォーカル(A~D)

11月22日(土)に、富山県入善町にあるジャズ喫茶TIMEを訪れました。その時のことは別記事に書きましたが、聴いたことのあるアルバムでも、優れたオーディオ装置で聴くと一段と映えるので、ジャズ喫茶の訪問はやめられません。店内のインテリアを眺めることやコーヒーの味を賞味することも楽しみです。来年の3月14日には、北陸新幹線が長野市から金沢市まで延伸開業するので、富山市や金沢市のジャズ・スポットに出かけるつもりです。TIMEで聴いた歌声。

CHRIS CONNOR (クリス・コナー)
SINGS THE GEORGE GERSHWIN ALMANAC OF SONG (ATLANTIC  1957年録音)

   

クリス・コナー(vo)が、ジョージ・ガーシュインの名曲を、作曲年順に歌ったものです。1924年の「Somebody Loves Me」から、1947年の「For You, For Me, For Evermore」まで24曲(メドレー中の曲もそれぞれ別々に数えました)収録されています。この中から、入善町のTIMEで聴いたのは、「Nice Work If You Can Get It」でした。僕の持っているのは、日本盤LP2枚組ですが、CDでは4曲追加されているようです。

伴奏メンバーは、7組を数えます。編曲は、ラルフ・シャロン、ジミー・クリーブランド、レイ・エリス、スタン・フリーが行っています。ジョー・ニューマン(tp)、アル・コーン(ts)、エディ・コスタ(vib)、ラルフ・シャロン(p)、ミルト・ヒントン(b)、オシー・ジョンソン(ds)、ハービー・マン(fl)、ジミー・クリ―ブランド(tb)、ミルト・ジャクソン(vib)、マンデル・ロウ(g)など錚々たるミュージシャンが伴奏を務めています。

収録曲は24もあり、めったに聴くことのできない珍しいものも入っていて、興味は尽きません。いくつか記します。「Somebody Loves Me」(誰かが私を愛している)、「Fascinating Rhythm」(魅惑のリズム)、「'S Wonderful」、「I've Got A Crush On You」、「Strike UpThe Band」、「I Got Rhythm」、「Of Thee I Sing」、「I've Got Beginner's Luck」、「A Foggy Day」(霧の日)、「They Can't Take That Away From Me」(誰も奪えぬこの思い)、「Nice Work If You Can Get It」(うまくやれよ)。

どこから聴いてもよいガーシュイン曲集です。クリス・コナーは、甘さに流されずクールで、スイングし、時にムードたっぷりで、各曲のエッセンスを凝縮しているかのようです。また、それぞれのインストソロは短いですが、かえってピリッとしています。魅力的なトラックばかりですが、特に、「'S Wonderful」、「Strike Up The Band」、「I Got Rhythm」、「A Foggy Day」、「Love Walked In」あたりが好みです。

【北陸新幹線 長野~金沢駅間開業に伴う運行計画の概要について(JR西日本)】

JR西日本ニュースリリース

【北陸新幹線延伸に備えて工事中の長野駅と周辺】

      

      

      

       

 


明科御宝田の白鳥と北アルプスの様子

2014-12-02 19:15:00 | お出かけ・その他

11月30日(日)に安曇野市の自宅(実家)から車で1~2分のところにある、白鳥飛来地の御宝田(長野県安曇野市明科中川手)に立ち寄りました。当日の飛来数は47羽で、多くは休んでいましたが、ゆっくりと泳いでいるものも何羽かいました。これから増えて賑やかになると思うので、年末年始あたりにまた行ってみるつもりです。

      

 

   

      

北アルプスの山ですが、常念岳は冠雪しているものの、雪は少なめに見えますし、有明山は雪が見えず、本格的な冬はこれからという様子でした。暖冬傾向という予報が出ていますが、どうでしょうか。(次の写真は、午後遅めのものです)

   

父が、中部電力烏川発電所(安曇野市堀金烏川)に勤務していた若い頃、そこから常念岳に日帰り登山したとか、燕岳からの表銀座コースも歩いたけど、人が多かったなどと昔話をしてくれました。僕も、できれば常念岳に登りたいと、ちょっと山登りに意欲が湧きました。