さて、12月のポトラッチ・ポイントを集計すると、
・「金壺親父恋達引」・・・・・・1.0
・「一谷嫩軍記」より、熊谷桜の段と熊谷陣屋の段・・・・・・5.0
・「壇浦兜軍記」より、阿古屋の琴責の段・・・・・・1.0
・「曾根崎心中」・・・・・・10.0
・「あらしのよるに」・・・・・・2.5
・「加賀鳶」・本郷木戸前勢揃いより赤門捕物まで・・・・・・5.0
・「天守物語」・・・・・・5.0
で、合計は29.5ポイントとなる。
意外に少ないのは、時代物が2演目(「一谷嫩軍記」と「壇浦兜軍記」)だけであり、後者は音楽メインだったという事情が大きい。
やはり、ポトラッチは武士の切り札なのである。
例えば、これまで突出してポイントが大きかったのはバレエ「ザ・カブキ」(210ポイント:10月のポトラッチ・カウント(1))だが、原典は「仮名手本忠臣蔵」である。
要するに、
・純正ポトラッチ型「命という贈与(つまり、自殺や子殺し)によって、敵対者に対し恒久的なマウントをとる」(ポトラッチとしての自殺)
あるいは、
・疑似ポトラッチ型「命という反対給付(つまり、自殺や子殺し)によって、贈与者に対し償いを行う」
という思考・行動こそが、武士の論理の中核を成していたのである。
・・・こんな風に、今年の2月からポトラッチをカウントしてきたのだが、12カ月すると切りが良いので、来年1月まで行うことにしたい。