「本公演は、新進芸術家海外研修制度(声楽)を活用した海外研修の帰国後にその成果を発表するスペシャル・コンサート。これまでに嘉目真木子、佐藤康子、小泉詠子、鳥木弥生、城宏憲、笛田博昭、又吉秀樹、小堀勇介、山本耕平、大塚博章など多くの歌手がこのステージに立ち、活躍の一歩を踏み出している。若手世代のトップレベルのアーティストが集い、その実力を競う本公演には、今回も、注目のアーティスト6名が並ぶ。」
どういうわけか、昔から私は、「単身で海外に渡航し、仕事や学業に励む人」を殆ど無条件に応援する習性がある。
例えば、15歳で単身ブラジルに渡った三浦知良選手などは、その筆頭に挙げるべきだろう。
スポーツに限らず、芸術の世界でも昔からこういう人たちはいたのだが、やはり問題となるのは「資金」である。
今回のコンサートは、文化庁の補助金(?)を利用して海外研修を受けた声楽家のお披露目の場ということらしい。
司会はフリーアナウンサーの永井美奈子さん(懐かしい!)で、各出演者に「なぜこの留学先を選んだのか?」とか、「今後はどうするのか?」という質問をしていた。
その中で興味深かったのは、内山建人さんと野町知広さんの回答である。
内山さん(ドイツ語はネイティヴ並み!)は、留学先にベルリンを選んだ理由の一つに、「ドイツは世界で一番劇場の数が多く、コンサートの回数も多いから」を挙げた。
つまり、「仕事が多い」という点に着目したのである。
野町さん(圧倒的な声量!)は、今後の進み方について、「まずは先立つものが必要なんですが・・・」と正直に「資金」の問題を挙げていた。
このとき私が老婆心ながら思ったのは、「特定のパトロンに資金的に依存することだけはしない方がいいよ」ということであった。
要するに、「自立と依存」の問題である。
私も職業柄よく目にするのだが、「生活のために特定のパトロン(配偶者を含む)に依存する」というやり方は、実はトラブルを生みやすく、破滅的な結末を迎えることもある。
両当事者の間に échange が生じてしまい、関係を不安定化させるからである(互酬性?)。
しかも、人間というものは、「生殺与奪の権を握る人物」を、最終的には抹殺しようとする本能があるらしいのだ。
いわゆる「飼い犬が飼い主の手を噛む」という現象である。
「岸田派解散を知った日、麻生は「聞いたぞ。なんだこれは」と、岸田に電話をかけてすごんだ。が、腹を決めた岸田の耳には、間の抜けた「遠吠え」としか響かなかった。
――どうせアンタに根回ししたところで、口をとがらせて文句を言うのがわかりきってる。言う意味がない。
そもそもこれは、麻生を潰すために岸田がしかけた、乾坤一擲の政局なのである。」
「「総理はブチ切れているんですよ。総理からすれば、ずっと麻生さんにマメに報告してきて『現職総理が自ら長老を立ててやっているんだ』という思いがあった。なのに麻生さんは、次の総裁選で茂木さんに交替させようとしているんだから。
去年9月の内閣改造でも、岸田総理は幹事長を茂木さんから森山(裕)さんに替えようとしたが、麻生さんが猛反対してできなかった。それ以来、麻生さんへの不信がどんどん大きくなっていった」(岸田派関係者) 」
岸田首相にとって、”キングメーカー”である麻生氏は、いわば自分の「生殺与奪の権を握る人物」である。
引用した記事に基づくと、麻生氏から見限られたと認識した岸田首相は、今度は、麻生氏に対する「ポトラッチ」に打って出たということのようである。
「キングがキングメーカーを噛む現象」が発生したのである。
今年の首相のニックネームはこれしかない。
”ポトラッチャー岸田”