感染症 増補版 広がり方と防ぎ方(井上栄 著/中公新書)
「エイズ流行阻止のためにはコンドームの普及しかないこと、そしてコンドームだけが避妊とエイズ阻止との両方の役をすることは自明なのだから。
だが、ピルを売る企業は、ピルを普及させなくては利益が上がらない。コンドームは商売敵なのだ。そこで「ピルは避妊目的で、コンドームは性感染症予防目的で、別のもの」として、日本でコンドームが避妊目的で使われてきた歴史を無視、さらには否定するのである。」(p193)
7,8年前だったろうか、私が所属する単位弁護士会の会長が、会長をやめて1,2年ほどで急死した。
その事務所のイソ弁(当時)だった同期に死因を尋ねたら、「免疫不全症」とのこと。
病名をきいて、私は瞬時に「エイズ(後天性免疫不全症候群)」を想起した。
さて、「感染症」を読むと、著者が日本におけるエイズの拡大に相当な危機感を持っていることが分かる。
日本における近年のエイズ増加の大きな要因としては、コンドームの使用率低下が挙げられる。
その背後には、日本市場でピル(及びホルモン補充薬)の普及を狙う海外の製薬会社の活動があるようだ。
これに対し、著者は、「ピルが普及すればエイズが増える」と警鐘を鳴らしている。
2m(但し、著者によれば日本では1mでよいとのこと)のソーシャル・ディスタンスはもちろんのこと、「0.02mmのディスタンス」も大事ということのようだ。
「エイズ流行阻止のためにはコンドームの普及しかないこと、そしてコンドームだけが避妊とエイズ阻止との両方の役をすることは自明なのだから。
だが、ピルを売る企業は、ピルを普及させなくては利益が上がらない。コンドームは商売敵なのだ。そこで「ピルは避妊目的で、コンドームは性感染症予防目的で、別のもの」として、日本でコンドームが避妊目的で使われてきた歴史を無視、さらには否定するのである。」(p193)
7,8年前だったろうか、私が所属する単位弁護士会の会長が、会長をやめて1,2年ほどで急死した。
その事務所のイソ弁(当時)だった同期に死因を尋ねたら、「免疫不全症」とのこと。
病名をきいて、私は瞬時に「エイズ(後天性免疫不全症候群)」を想起した。
さて、「感染症」を読むと、著者が日本におけるエイズの拡大に相当な危機感を持っていることが分かる。
日本における近年のエイズ増加の大きな要因としては、コンドームの使用率低下が挙げられる。
その背後には、日本市場でピル(及びホルモン補充薬)の普及を狙う海外の製薬会社の活動があるようだ。
これに対し、著者は、「ピルが普及すればエイズが増える」と警鐘を鳴らしている。
2m(但し、著者によれば日本では1mでよいとのこと)のソーシャル・ディスタンスはもちろんのこと、「0.02mmのディスタンス」も大事ということのようだ。