Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

バスルーム・ブック

2021年01月31日 06時30分54秒 | Weblog
 留学先の卒業パーティーでのこと。
 スピーチをしていたクラスメートが、みんなに送る言葉をある本から引用して述べた後で、

  "That is one of my favorite bathroom books…”

と言ったので一同が爆笑した。
 「それは、僕のお気に入りの『トイレで読む本』の一つなんだけど…」という意味である。
 さて、私にも「バスルーム・ブック」というのがあり、トイレにはカゴを置いていて、その中に何冊か本を入れている。
 おのずと、視覚に訴えるものや、日常生活では味わえない欲求を満たしてくれるものが集まっている。
 旅行ガイド的なものは最適で、例えば、アジアの楽園ビーチ&ホテル The coconut paradise in Asia富士山・富士五湖・山梨 (JTBのポケットガイド)などは繰り返し眺めても飽きが来ない。
 緊急事態宣言が延長されれば、旅行が出来ない状態は続くから、バスルーム・ブックの入れ替えは難しいだろう。
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初心者の感想(3)

2021年01月30日 06時26分12秒 | Weblog
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 TV版』特別企画!キャストからのオリジナルメッセージ&キャストサイン入り最新作ポスタープレゼント!

 さて、第8の使徒の攻撃はエヴァ3機(3人)で何とか防いだものの、エヴァは3体とも破損し、操縦士は負傷を負う。
 どうやら、「使徒」に対するに「数の論理」では限界があるようだ。
 (この後、唐突に「人類補完計画」という、NERV「目的」を示唆するワードが出てくるものの、「真のエヴァ」、「本物の神」と言われても観ている人は意味が分からない。これは伏線ということなのだろう。)
 3号機の実験では、アスカが操縦していたところ、「使徒」にハックされたらしく、暴走を始める。
 これを止めるべくシンジが召集されたものの、彼はアスカが乗っている(「使徒」と化した)3号機を攻撃することを拒む。
 そこで碇ゲンドウ(シンジの父)は、シンジの代わりに「ダミーシステム」を初号機に接続して操縦させ、3号機は「使徒」として「処理」される。
 ショックを受けたシンジは、「もうエヴァには乗りたくありません」と搭乗拒否をするが、第10の使徒が現れ、これと戦う綾波がピンチに陥ると、翻意して「エヴァに乗せて下さい」と懇願する。
 今後の展開がなかなか読めないところだが、私の感想は以下のとおりである。

・「使徒」は、やはり「精神を欠いた身体」ひいては「animus-corpus(精神(魂)-身体) 分節の破壊」を意味しているかもしれない。典型的な例は、個人でいえば薬物中毒、集団(国家)でいえば軍事化である。
・「使徒」を倒すためには全体を破壊するしかない。オデュッセウスのように、キュクロプスの目(animus)だけを突けばよいというわけではない。このため、アスカは「使徒」として「処理」されてしまうが、これは、「軍事化した集団(国家)」への対処法を示しているのかもしれない。
・アスカの末路は、日本社会では「現場叩き上げ組」が潰されることを風刺しているのかもしれない。「ナナヒカリ」という批判の対象であったゲンドウが「処理」の手を下したのは象徴的である。「現場叩き上げ組」の菅首相は、世襲議員たちから足を引っ張られるかもしれない。
・「ダミーシステム」は、「精神」、「脳」ひいては人間に代替するもので、AIのようなものの暗喩かもしれない。
・「ダミーシステム」を活用するゲンドウは、「精神」、「脳」ひいては人間を代替可能なものと考えているようであり、échange の発想にとらわれている。いうまでもなく不健全な思考の持ち主である。
・綾波「(エヴァに乗るのは)誰かのためじゃない、あなた自身のために」、シンジ「綾波は綾波しかいない」というやり取りは、ゲンドウが象徴している échange 及びそれによって媒介されるréciprocité の拒否・克服を意味しているかもしれない。これは画期的なことで、従来の日本のアニメだと、「綾波を守るため自分の命を捨てる」シンジの「英雄的な自己犠牲」が称賛されるストーリーになっていたところだ。

 さて、続きはどうなりますことやら?
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猫とキツネ(7)

2021年01月29日 06時12分38秒 | Weblog
新版 ローマ法案内 現代の法律家のために
 「考えてみれば、実定法学者が現代社会の構造をどこまで深く認識しているか、その認識のためにどれだけの時間を費やしているか、疑問に思われることがある。」(p6)

 考えさせられる指摘である。
 そういえば、ロースクール時代にこんなことがあった。
 ある労働法の教官は、大学院時代、S先生(労働法の大家)のアメリカ労働裁判例分析の講座を受講したそうである。
 その感想がふるっていた。
 「私は、フランスは大好きだけれども、アメリカの労働法には関心がないので、アメリカの労働判例分析は退屈でした。」
 その教官は、もともとフランスの文化が大好きで、その延長で労働法の研究を志したということのようだ(フランスは解雇をはじめ労働法制の模範とされてきた。)。
 なので、おそらけ、日本の労働問題について、「現代社会の構造を深く認識し、その認識のためにかなりの時間を費やす」などということはやっていないと思われる。
 法学部やロースクールに入る人たちは、こういう実定法学者がいることを知っていたほうがいいだろう。
 
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転勤停止

2021年01月28日 05時58分45秒 | Weblog
2月末までの「宣言」延長論強まる
 「政府は、今週いっぱい感染者数や医療提供体制のひっ迫度合いなどの推移を見極めたうえで、来週早々にも判断する見通しですが、延長した場合の幅については少なくとも2月末まで、との見方が有力視されています。
“引っ越し時期ずらせないか検討を” 国土交通省 人手不足深刻
 「トラック輸送の業界団体によりますと、新型コロナウイルスの感染拡大に伴ってネット通販の荷物が増えていることや、短期アルバイトの学生を集めることが難しくなっていることから、ドライバーなどの人手不足は例年以上に深刻だということです。

 緊急事態宣言は延長が濃厚であり、他方、人手不足のため春の引っ越しは難しいらしい。
 このため、例年3月に定期人事異動を実施している企業において、「転勤を伴う異動」が抑制されるのではないかと予想される。
 これは昨年もみられた傾向なので、2年続けて転勤が凍結される人も出てくるだろう。
 そうすると、単身赴任族などにとっては、あまりよろしくないニュースということなのかもしれない。
 
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初心者の感想(2)

2021年01月27日 06時46分05秒 | Weblog
 録画したヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 TV版を最初の15分だけ観た。
 すると、まだうっすらとではあるものの、大きなテーマが浮かび上がってきたように感じる。
 物語は5号機の勝利と自爆で始まり、続いて「死体のない、母の墓」や「(生物のいない)赤い海」が登場するのだが、この時点でテーマが少し見えてきたように思える。
 そこで、次のようにまとめてみた。

・この物語の大きなテーマは、「身体」と「精神」、「自然」と「人間」の分裂・相克ではないかと思われる。
・母の墓や赤い海は、セカンドインパクトによって「身体性を失った人間」、「自然を失った世界」の暗喩かもしれない。但し、作者において、(近代西洋の伝統に従って)「自然」が人間の「精神」と対立するものとして位置づけられているかどうかは、この時点では定かではない。
・「エヴァ」は「(精神なき)身体」の、「操縦士」は「(身体なき)精神」ないし「脳」の暗喩かもしれない。
・「使徒」は、「精神を失った身体」の暗喩かもしれない。
・「特務機関NERV(ネルフ)」はある「目的」を持つ組織のようであるが、その「目的」は明かされない。NERVがnerve(神経)のもじりだとすれば、「身体」と「精神」を調和させ架橋すること、あるいは、「精神」ないし「脳」によって「身体」を支配・統御することが目的なのかもしれない。
・操縦士たちは、NERVの「目的」を知らされないまま「戦闘」に従事するが、これは不合理であり、NERVに利用されているだけかもしれない。もっとも、操縦士たちが愚かであるのは、14歳(中二)という年齢からしてやむを得ないし、これは若者の愚かさを利用する大人達への批判なのかもしれない。
・零号機と初号機の操縦士(綾波レイ と碇シンジ)は、弐号機の操縦士(アスカ)によって、「エコヒイキ」、「ナナヒカリ」とあだ名される。操縦士たちは、枝分節集団内の小集団(例えば、東京地検特捜部における「赤レンガ組」、「閨閥組」、「現場叩き上げ組」)をパロディー化しているのかもしれない。但し、「現場叩き上げ組」のアスカは、爪をむき出しにする「能ある鷹」ではあるものの、女性であるためか、「男の嫉妬」(例:犠牲強要競争と男の嫉妬)を免れており、潰されることはない(?)。

 大きなテーマのほかに、どうやらサラリーマン社会に対する皮肉、あるいは社会全般に対する批判も込められているようであり、大人向けに作られたアニメなのかもしれない。
 さて、続きはどうなりますことやら?
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洞窟からの脱出(2)

2021年01月26日 06時38分53秒 | Weblog
コロナで鮮明になった中国の脅威 「制御する態勢が必要」エマニュエル・トッド氏が指摘〈AERA〉
 「トッド:家族構造と社会の関係を分析してきた人類学者としての視点でいうと、中国の全体主義的な体制は単に悪い指導者がいるからという話ではないのです。中国人自身も教育による伝統などの継承によって、権威主義的な気質を身につけています。
 それは共産党とは関係ありません。共産党や軍や警察はその恩恵に浴していますが、体制を創造したわけではないのです。
 その起源を探ろうとすれば、紀元前200年から紀元後200年ごろの中国での共同体的な家族構造の登場にまで遡(さかのぼ)る必要があります。


 巨人が棲む洞窟の中にとらわれた人たちを救出しようという、「洞窟からの脱出」作戦が、おそらく米国の対中政策ブレーンの考え方だろう。
 ところが、エマニュエル・トッド氏は、この考え方に懐疑的である。
 人民は、洞窟の中の方が居心地が良いと思っているかもしれないというのである。
 「紀元前200年から紀元後200年ごろの・・・家族構造」がいまだに決定的な影響を保っているというのであれば、過去の重みは恐ろしいと思う。
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パワーハラスメントを跳ね返す

2021年01月25日 06時26分34秒 | Weblog
皇室とも縁戚…38歳「エリート財務官僚」突然の訃報の無念
 「千家氏の日銀時代、同僚だったB氏が言う。
「ある時、パワハラで有名な上司が、千家さんに理不尽な仕事を言いつけたことがありました。
すると、彼は『なぜそんなことをする必要があるのでしょうか。絶対にやりません』と悠然と反旗を翻した。それで『さすが貴族は媚びないな』と、一目置かれるようになりました。(以下略)」


 パワハラ上司に逆らうと、かえってパワハラが激化したり、干されたりする可能性が高いため、多くの人は唯々諾々と従ってしまうか、面従腹背で受け流すか、あるいは異動を申し出たり、仕事を辞めてしまったりする。
 これに対し、引用したのは、上司のパワハラをかわすことなくキッパリと拒絶して跳ね返したという例である。
 もっとも、財務省から日銀に出向中の方の事案なので、一般企業の上司・部下という関係と同列に論じることは出来ないかもしれない。
 千家氏のような人に偉くなって欲しかったのだが、若くして亡くなったのは残念なことである。
 合掌。
  
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専門事務所

2021年01月24日 06時39分32秒 | Weblog
 専門的な知識を要する事件について、知人などからときどき「〇〇専門の弁護士を紹介してくれないか」という依頼を受けることがあるが、対応に悩むことがある。
 「〇〇専門」などと謳っている事務所であるにもかかわらず、雑な対応を行うところが存在するからである。
 例えば、ある医療過誤事件で、こんな出来事があった。
 私が、原告・患者側代理人の立場で訴訟を提起したところ、被告には「医療過誤訴訟の病院側専門」を標榜する事務所の弁護士らが代理人に就任した。
 その事務所の所長は、医師資格も有する弁護士である。
 ところが、被告代理人らは、ろくにカルテを読むこともしないまま、検査を実施した日だけの、検査結果だけを記載した「診療経過一覧表」を提出してきたのである。
 さすがにこれはひどいので、私が準備書面でその点を指摘したところ、裁判所からは、「被告は、次回までに、全通院日数について具体的な診療内容を記載した「診療経過一覧表」を作成して提出して下さい」というダメ出しが出た。
 おそらく、その事務所のボス弁は、事務処理はイソ弁にやらせ、自分ではカルテなどの書証をチェックしていないと思われる。
 こうした話は、弁護士業界に限らず、どの業界でもあり得る。
 つまり、「〇〇専門」という謳い文句で仕事を受けるが、実際の業務は必ずしもその分野に精通していない部下などにやらせるというものである。
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初心者の感想

2021年01月23日 06時20分57秒 | Weblog
最新作公開記念『3週連続エヴァンゲリオン』放送日決定!! アンバサダーにDAIGOさんが就任!

 先週の金曜日、たまたまテレビをつけたら『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 TV版』をやっていたので、途中から見た。
 ちなみに、私はこのアニメの名前は知っているが、観たことは一度もなく、まったくの「初心者」である。
 とはいえ、初心者であるがゆえに、先入観を免れていて核心を突いているということもあるので、感じたままを記しておこうと思う。
 初見の感想は、以下のようなもの。

・このアニメは、いわゆる「不条理パロディー」ではないかと思われる。
・主人公は、心身とも未熟なまま外界に放り出され、否応なく「使徒」との「戦闘」に参戦させられる。
・「使徒」の正体は不明であるし、その意図も全く不明であるが、差し当たり人類の「敵」であると認定されている。但し、その認定が正しいかどうかは検証されない。
・主人公は、モビルスーツのような「エヴァ」を操縦して「使徒」と闘う特別な能力を与えられている。但し、操縦能力は自ら身につけたものではなく、それが与えられた理由も不明である。生身では戦闘能力はない。
・「エヴァ」は、「国家」「会社」の暗喩かもしれない。
・「戦闘」は、受験競争、就活、出世競争 etc.のイニシエーションの暗喩かもしれないし、主人公は、「わが国・わが社の未来」を一方的に担わされた「国民」「幹部社員」の暗喩かもしれない。
・設定された「状況」は現実的ではないので、明らかに虚構または妄想である。
・仮に主人公がこれに気づけば、「状況」自体を否定・解消して不条理から逃れるという選択も考えられる。
・主人公が、アニメという虚構の世界内で「状況」を否定・解消するためには、発狂する(認識の消滅)か、あるいは死んでしまう(主体そのものの消滅)かという選択肢がある。

 こうして考えてくると、似たような設定のストーリーとしては、「フルメタル・ジャケット」が挙げられるだろう。
 さて、続きはどうなりますことやら?
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翻訳の工夫(2)

2021年01月22日 06時33分22秒 | Weblog
 ニーチェの「ツァラトゥストラ」の「自由な死」の末尾:
Lieber als Alles sehe ich euch, meine Freunde, den goldenen Ball werfen! Und so verziehe ich noch ein Wenig auf Erden:
verzeiht es mir!


 「わたしの友たちよ、何にもまして、わたしはきみたちが金の球を投げるのを見たい!されば、わたしはなおしばらく地上にとどまる。わたしがそうするのを許せ!」(吉沢伝三郎訳) 

 1行目のverzieheの原形は verziehen で「とどまる」、2行目の verzeiht の原形は verzeihen で「許す」というダジャレである。
 ニーチェは、文献学者として「ゆっくりと読むこと、前や後を見ながら慎重に・・・・・・繊細な指と目で読むこと」を重視していた。
 そういう意味では、上に挙げた文章は慎重に読むべきところなのだと思う。
 だが、悲しいことに、日本語でこのダジャレを訳出するのは不可能である。
 工夫するなら、「わたしはなおしばらく地上にとどまる(verziehen)。わたしがそうするのを許せ(verzeihen)!」とするくらいか?
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