Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

価値観の衝突

2019年01月31日 07時52分32秒 | Weblog
絶体絶命のファーウェイ、西側世界が忌み嫌う理由
 「中国の体制内学者で、最近、中国の国改・政改(政治体制改革)の必要性を公の場でも主張しはじめている人民大学教授の向松祚などは、米中貿易戦争について「これは貿易戦争でも経済戦争でもなくて、米中の価値観の深刻な衝突である」とはっきり指摘している。つまり、本質的には経済・貿易上の条件の妥協で解決する問題ではないのだ、と。
 「中国の価値観は、人民が最大最凶の暴力装置であり、共産党がその暴力装置である人民に対して、強権を使って支配し、指導し管理しコントロールしなければ、体制や社会の安定が維持できない、というものだ。

 米中衝突は価値観の衝突なのか経済的ヘゲモニーをめぐる争いなのか、今のところ確かなことは言えないようだが、引用した記事の筆者は、中国においては暴力装置が「内に向かう」ところも本質的な衝突のポイントだという。
 言われてみれば、西欧の政治・法哲学の歴史は、「もともと外に対して内部を守るためのものであった実力が、内部に向けられる現象」をどうやって阻止するかということを課題の一つとしてきた。
 だから、最初から内部に向けることを目的として実力が組織されているという思想は、およそ受け入れがたいということになるだろう。
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優等生の演技

2019年01月30日 08時12分44秒 | Weblog
小4死亡、「父親から恫喝」と親族が沖縄県糸満市に相談
 「糸満市によると、心愛さんの親族が2017年7月上旬、栗原容疑者が妻(31)に暴力をふるっていると相談。その際、「父親が(心愛さんを)恫喝している」と話したという。市は翌日、心愛さんが当時通っていた小学校と情報を共有。学校がけがの有無や表情の変化に注意したが、異常は確認できなかった。教員が心愛さんと栗原容疑者との三者面談もしたが、不審な点はなかったという。

 近年、こうした痛ましい事件が頻発しているように感じる。
 その原因の一つは、虐待に対する周囲の人たちの鈍感さにあると思う。
 例えば、この事件では、教員が容疑者と三者面談をして「不審な点はなかった」というが、この対応にはやや問題がある。
 DVであれ、児童・高齢者虐待であれ、一般に加害者は権力に弱い傾向にあり、行政の担当者や裁判官・調停委員の前では「優等生」を演じることが多い。
 これはいわば常識であって、だからこそ弁護士は、DV事案を受任すると直ちに司法手続に乗せようとするわけである。
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ドーピング

2019年01月29日 08時03分31秒 | Weblog
中枢神経興奮剤「リタリン」‐乱用防止でうつ病の適用を削除へ
 「中枢神経興奮剤「リタリン」(一般名:塩酸メチルフェニデート)の乱用が多数発生していることなどから、ノバルティスファーマは、難治性・遷延性うつ病に対する効能効果を削除する方向で検討している。すでに厚生労働省やうつ病関係の学会との話し合いを進めており、相談結果をもとに、今後の方針を決定する意向だ。

 筒井康隆先生の「狂気の沙汰も金次第」を読んでいたら、先生が抑うつ状態を解消するために「リタリン」を常用していたことが書かれていた(p112) 。先生はこれで胃がぼろぼろになったそうであるが、一種のドーピングだったと述懐しておられる。(https://twitter.com/tsutsuiyasutaka/status/735978645622259712)
 この「リタリン」は、覚せい剤と同様の幻覚作用を起こすことから、現在ではナルコレプシーのみが適応症とされている。
 筒井先生の昭和40年代の名作は、「ドーピング」によるものだったのだろうか?
 
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稼ぎ頭

2019年01月28日 07時59分03秒 | Weblog
嵐休止の背景にSMAP騒動の反省か/デスクの目
 「オリコンによると、CDやDVDのトータルセールスは昨年は約67億円、17年は約108億円を売り上げた。これに、230万人ものファンクラブをはじめ、ドームを満員にするライブ興行やグッズ販売、CM契約や各種出演料を加算すると、今、日本で最も稼ぐグループであることが分かる。

 テレビはあまり見ない私だが、嵐のデビュー(1999年)当時のことはよく覚えている。
 当時勤めていた会社のジャニーズファンたちが、口をそろえて「今度デビューしたグループはあまりパッとしないね」と言っていたからである。
 ところが、その後数年でSMAPと肩を並べるグループに成長し、今では「日本で最も稼ぐグループ」になった。
 その辺の事情をうまく説明した人がいる。

「嵐には理想的な人間関係がある」明治大学の名物講師がグループの魅力を語る
 「関:テレビで彼らが会話しているのを聞くと、私たちの日常的な会話の延長線のように感じます。「芸能人が我々と違う特殊な世界の会話をしている」と感じることもテレビの魅力ではありますが、嵐の5人の会話は、我々が友達と普通に会話しているのとあまり変わりません。しかしその中で、メンバーがお互いの個性をよくわかっていて「ここで相葉くんに振ってみよう」という感じで話がどんどん進んでいきます。5人のディスクールがうまく作用しあっているんですね。

 なるほど、嵐の魅力は「ディスクール」(しゃべり)にあったのだ。
 解散すると5人での「しゃべり」が聞けなくなってしまうのは残念である。
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頑張らないで

2019年01月27日 08時05分56秒 | Weblog
英会話・ぜったい・音読・挑戦編―英語の上級回路を作る本

 レッスン4に面白い記述があった。
 試験などの前に、日本では「頑張って!」というところ、英語では、“Good luck!” か “Don't work too hard.” というのが普通だというのである。
 私は、ここに、日本の高い自殺率の原因の一つがあるように思った。
 常識に属することだが、うつ病又は抑うつ状態の人に「頑張れ」というのはタブーであり、自殺を誘発するおそれすらある。
 ところが、日本では、頑張るか頑張らないかはその人の問題だというのに、常に「頑張る」ことを他人から指示されるのである。
 対して、同じ状況で、英語圏では“Don't work too hard”つまり「頑張らなくていいよ」というのだから、医学的見地からは正しい声掛けをしているのだ。
 とはいえ、受験生に対してかける言葉として、今のところ、「頑張って!」以外の適当なものが見当たらない。
 せいぜい、“Good luck”に近い「応援してるよ」くらいだろうか。
 これも人によってはプレッシャーになりそうだが……。
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猫とキツネ(2)

2019年01月26日 08時11分14秒 | Weblog
 「猫とキツネ」で、「とにかく「刑罰」が好きなサディズムを内に秘めた人たち」が法学部にたくさんいることを指摘したが、そういう人はだいたい警察官や検察官志望ではないかと思う。
 以下は、私がもといた事務所のかつてのクライアントで、ある地検で被疑者として取り調べを受けていたことのある人から聞いた話である。
 その人が取り調べを受けていたら、別の検事が部屋に入ってきて、「死刑判決をゲットしたぞ~!」と雄たけびをあげた。
 すると、その場にいた検察官や事務官たちは、「やった~!」などと喝さいを浴びせたという。
 こういう話を聞いて気分が悪くなる人は、正常な感覚の持ち主だと思う。
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謝る上司

2019年01月25日 07時59分49秒 | Weblog
「福男」に選ばれ不倫バレ お相手語る「テレビで見て“どういうこと?”と…」
 「2人が出会ったのは昨年11月末、広島市内のいわゆる“相席居酒屋”だった。意気投合し、2次会のカラオケを経て、ネットカフェへ。そこで関係を持ち、翌朝、福男氏から「付き合おう」と告げられた。ただし、福男氏が既婚者であることは伏せられたまま。
 「1月10日に福男となったことで、すべての嘘がバレてしまった彼は、女性に何度も電話をかけ“SNSはやめてくれ! 頼むけえ!”。一方、腹を立てた女性は、2人の関係についてツイッターで暴露する。その後、福男氏の上司から謝罪の電話があったことで、ツイートは削除した。

 記事を読む限り、福男氏の不倫は完全にプライベートな領域で行われたものと思われる。
 それにもかかわらず、部下である福男氏の不倫の件で上司が謝罪するというのはよく分からない。 
 おそらく、福男氏が消防士という公務員だというのがポイントではないだろうか。つまり、公務員の場合、不倫も職務規律違反に準じて扱うというわけである。
 ちなみに、不倫が行われた場所がネットカフェだったというのは、弁護士にとっては参考になるだろう。
 ネットカフェの入店履歴などが不倫の証拠になりうるからである。
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ミスへの対処法

2019年01月24日 08時04分02秒 | Weblog
職員のうそで講演会中止、横浜 会場の予約忘れを隠す
 「横浜市南区は23日、昨年10月に開催予定だったパラリンピアンの講演会を、担当の20代の女性職員が会場の予約を忘れたことを隠すために「講師が体調不良になった」と上司に虚偽報告して中止していたと発表した。

 こういうことが職員の一存で出来てしまう体制が不思議だが、ミスを嘘で糊塗したのが致命的だった。 
 法曹界でも、こんなミスがある。

「横浜事件」国賠で上告認めず=弁護団、ミスで書面提出せず―東京高裁
 「弁護団などによると、遺族側敗訴とした昨年10月の東京高裁判決に対し、11月6日付で上告。今年1月4日だった上告理由書の提出期限を失念し、8日になって提出した。明らかなミスがある場合、高裁が上告を却下できるという。

 弁護団を組んでおきながら、こういう初歩的なミスが起きてしまうのである。
 だが、私見では、1人の弁護士が受任していれば、むしろこの種のミスは起こりにくい。起案をして提出する人間が上告理由書提出期限を把握しているからである。
 弁護団を組んでいると、弁護士同士でメールなどで書面をやり取りしながら作成するので時間を食うし、どこにボールがあるのか分からなくなることもあるだろう。
 いうまでもなく、このミスに言い訳はできない。
 着手金や実費を返還し、ひたすら謝罪するだけだろう。
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泣く力

2019年01月23日 07時53分05秒 | Weblog
15年前のパワハラ面接-Hiroko Kadoさんのツイート
 「……面接官に、美人で育ちのよい君に他人の痛みわかるのかね?女性なのに官僚という言葉を使うなぞ、歪んだエリート意識だとかなじられたから、怒り泣きしながら抗議したな

 ここ数年、自殺予防対策事業の1つとして実施されている無料電話相談を担当している。
 この相談を担当するにあたっては、自殺問題の専門家からレクチャーを受けるのだが、多くの専門家が、若者の自殺の大半は就活にかかわるものであることを指摘する(数字には表れないものも相当あるとみられる。)。
 前にも触れたが、この15年くらいで若者のメンタリティはかなり変わっている。
 例えば、上に引用したHiroko Kadoさんのパワハラ面接は15年前のもので、原口元総務大臣もツイートしているが、当時は政府もパワハラ面接を行っていた。
 これを今の若者が受けた場合、政府の偉い方(人事課長又は課長補佐クラス)から罵倒されても、ぐっとこらえる人が多いのではないかと思う。
 ところが、15年前は、「怒り泣き」という反応をする人がいた。
 私見だが、Hiroko Kadoさんは、「怒り」と「泣き」によって、心的外傷を即座にはね返したのである。
 特に男性は、小さいころから人前で泣かないよう教育されているので、「泣く」ことによる自己防衛は苦手である。
 だが、人目につかないところで泣くことによって、心的外傷をいやすこともできるのではないだろうか。
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共演NG

2019年01月22日 08時48分41秒 | Weblog
海老蔵と勘九郎 共演NGの亀裂!冷戦3年にあった格下放言事件
 「「海老蔵さんが周囲に『平成中村座? こちとらオペラ座だ!』と“軽口”を叩いたというんです。その話が、廻り回って勘九郎さんの耳にまで届いてしまった。勘三郎さんの志を揶揄したと怒り心頭の勘九郎さんは先輩である海老蔵さんに直接、文句を言ったというんです。みんな驚いてました。勘九郎さんが声を荒らげるのは、息子への教育以外は聞いたことがないほど、ふだんは温厚な方。その勘九郎さんが、意を決したというんですから……」(前出・歌舞伎関係者)

 成田屋と中村屋は祖父の代から犬猿の仲だったというが、海老蔵と勘九郎が共演NGとされているのは、平成中村座ニューヨーク公演についての海老蔵の発言が原因だと記事は指摘する。
 第三者が見れば、さほど悪意の感じられない発言だが、同業者から自分が格下扱いされるのは、やはり嫌なものなのだろう。
 例えが良くないかもしれないが、大学病院の医師が「町医者」などという言葉を使えば、開業医としてはいい気持ちはしないだろう。
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