大前研一「高齢者のやけっぱち消費を狙え!」 理論ではなく「心理」が経済を動かす
「なぜお金を使わないのか。明確な理由があります。染色体に「将来の心配」という特性が宿っているのです。日本人はもともとこれほど心配性だったのかというと、そうではありません。われわれの世代が育ったころの日本人は、「坂の上の雲」を目指して、世界に出ていこうという志を持っていました。今よりも貧しい生活をしていたけれど、将来の心配などしていなかった。」
これは、そのとおりだと思う。
面白いと思ったのは、「染色体」に「将来の心配」という特性が宿っているという指摘である。論者によっては、「潜在意識」にそのような不安が刷り込まれているという指摘をするかもしれない。
確かに、バブル崩壊以降、多くの人・会社が次々と破産したし、マスコミも、毎日のように「バブル崩壊」、「不況」などと報道し続けたのだから、多くの人の潜在意識の中に「日本は不況なのだ」、「将来は生活が苦しくなるかもしれない」などという不安が定着したとしても不思議ではない。
こうした「染色体」(又は潜在意識、発想等)をこれから変えるのは難しいだろう。そうなると、「やけっぱち」になるのを促進するというのが賢明だというのが、大前氏の主張である。
「なぜお金を使わないのか。明確な理由があります。染色体に「将来の心配」という特性が宿っているのです。日本人はもともとこれほど心配性だったのかというと、そうではありません。われわれの世代が育ったころの日本人は、「坂の上の雲」を目指して、世界に出ていこうという志を持っていました。今よりも貧しい生活をしていたけれど、将来の心配などしていなかった。」
これは、そのとおりだと思う。
面白いと思ったのは、「染色体」に「将来の心配」という特性が宿っているという指摘である。論者によっては、「潜在意識」にそのような不安が刷り込まれているという指摘をするかもしれない。
確かに、バブル崩壊以降、多くの人・会社が次々と破産したし、マスコミも、毎日のように「バブル崩壊」、「不況」などと報道し続けたのだから、多くの人の潜在意識の中に「日本は不況なのだ」、「将来は生活が苦しくなるかもしれない」などという不安が定着したとしても不思議ではない。
こうした「染色体」(又は潜在意識、発想等)をこれから変えるのは難しいだろう。そうなると、「やけっぱち」になるのを促進するというのが賢明だというのが、大前氏の主張である。