Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

裁量論

2017年01月31日 08時18分45秒 | Weblog
オバマ氏、トランプ氏の入国禁止令を批判 「宗教差別に反対」
 「オバマ前大統領のスポークスマンを務めるケビン・ルイス(Kevin Lewis)氏は声明で、「外交政策決定の比較という点では、オバマ前大統領は周知の通り、信条や宗教を理由に個人を差別するという概念には基本的に反対だ」と述べた。」

 「外交政策」という言葉を聞いて、「マクリーン事件判決」を思い出した。「憲法上、外国人は、我が国に入国する自由を保障されているものではない」という命題は、おそらく世界のどの国にも妥当しているのだろう。
 とはいえ、「法務大臣の自由かつ広範な裁量」による入国審査については、裁量権の逸脱濫用にわたるような場合には、違法となる余地があると考えられる。これは裁量論の基本である。
 今回の大統領令は、モラトリアム的なものにすぎないけれども、実質的には宗教を基準とした一律かつ全面的な禁止措置である点において、裁量権の濫用があるという見方も出来ると思う。
 
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好奇心の窓

2017年01月30日 08時05分06秒 | Weblog
「好奇心の窓」によって音楽の好みは20代のうちに固定されてしまう
 「音楽などの嗜好と年齢の関係を研究したロバート・サポルスキー氏は、「人は人生の中で20歳を過ぎると音楽の好みに対する『好奇心の窓』が閉まり始める」と話しています。35歳ごろには窓がほぼ閉じきった状態になるので、たとえ新しい音楽のジャンルが流行しても、約95%の人は聞くことがないとのこと。「好奇心の窓が閉じる」というのは食べ物やファッションについても同様で、「舌にピアスを開ける」というような過激な文化に対しては23歳までに好奇心の窓が閉じてしまい、新しい食べ物への挑戦は39歳が限度である、とサポルスキー氏は述べています。」

 なるほど、道理で、最近新しい音楽を聞いても感動しなくなったのかと納得する。
 ちなみに、マクドナルドの社長であった(故)藤田田氏は、「食品への嗜好は12歳で固定される」という持論から、若年層からの日本への肉食普及を図ったと述べたことがある。
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自己分析

2017年01月29日 08時04分20秒 | Weblog
トランプのむちゃぶりを日本の官僚たちが「むしろ歓迎している」ワケ
 「貿易や産業分野での規制がほぼなくなり、仕事が枯渇気味だった経産省にとって、「トランプ介入」はおいしい出番を演出してくれるチャンスなのだ。気をつけなければならないのは、彼ら官僚たちにとっては「トランプ摩擦」が新たな飯のタネになっても、それを解決する能力は持っていないこと。結局、間に入って、うまく立ち回り、自分たちの利権拡大に利用するだけだろう。」

 古賀茂明氏と言えば、「報道ステーション」での古館氏とのバトルの印象が強いが、意外にも冷静に官僚の限界を分析出来ているようである。
 古賀氏によれば、トランプ政権誕生は、経産省の存在意義を増す格好の機会であるが、経産官僚には「トランプ摩擦」を解決する能力はないということである。
 確かに、「規制」の分野では、官僚は相当な能力を発揮すると思う。だが、例えば、「新規事業育成」などの前向きの政策分野においては、あまり手腕に期待できない。
 結局、「トランプ摩擦」の克服は、各企業の自助努力にかかっている。
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就職難

2017年01月28日 08時07分37秒 | Weblog
弁護士の就職難って「都市伝説」?!
 「御多分に漏れず、先に行われた当会の就職説明会では、100名近い修習生が全国から集まりましたが、募集事務所は6つ、企業内弁護士を募集する企業が2社という大変お寒い状況でした。他の単位会では、「募集事務所が5つ程度しかないなのに、100名以上の修習生が毎年全国から交通費や宿泊費を捻出して来られるのはあまりにも気の毒過ぎる」ということで、何年も前に弁護士会による就職説明会を廃止した単位会もあります。」
 

 私が就職した10年前も、就職難は相当なものだった。上の記事は約2年前の兵庫県弁護士会での話だが、今はもっと就職事情は悪化しているだろう。
 こうした「椅子取りゲーム」のような就職活動に疑問を感じ、早々に即独を決めた修習生も増えているようである。その判断は間違っていないと思う。大事なのはお客さんに信頼され、依頼を受けることである。
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イソ弁にもABCあり

2017年01月27日 07時47分27秒 | Weblog
 たまたま裁判所のエレベーターで、ベテランと思しき2人の弁護士が、難しい事件をイソ弁にどう配てんするかという話をしていた。
 
 甲弁護士「やっぱり、イソ弁君にもABCありますよね?」
 乙弁護士「そのとおり。だから、依頼者に、『A君を担当にしてもいいですか』なんて聞くこともあります」

 複数イソ弁がいる事務所では、そういうこともあるだろう。
 他方、依頼者の方は、ボスよりもイソ弁の方が実力があると認識する場合もある。ボスの事務所の顧問先が独立したイソ弁に乗り換えたという話も時々聞く。
 イソ弁同士はライバルだが、ボスとイソ弁もある意味ではライバルなのである。

 
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アカハラ

2017年01月26日 07時51分18秒 | Weblog
新潮45 2017年1月号 江藤淳は甦る(十八)
 「大学院の教室に西脇教授がやってきて、そこに江藤の姿を見かけると、『あ、今日は江頭君がいるから、休講』と宣して帰ってしまう」(269ページ)

 江藤淳の指導教官である西脇順三郎は、江藤(本名は江頭)のことを蛇蝎のように嫌っていたという。 
 単に嫌うだけならいいが、上の記事のように、姿を見ただけで休講を宣するというのは、今日であればアカハラといわれても仕方ないだろう。
 文学者の世界もかなり陰湿なようである。
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風呂とトイレ

2017年01月25日 08時15分52秒 | Weblog
冬の入浴はヒートショックにご用心
 「入浴時の温度差が大きくなりがちな12月、1月は、1年のうちで入浴中の突然死が最も増えるので特に注意が必要です。」

  昔から、風呂とトイレは脳卒中や心筋梗塞などがよく起こる場所として知られており、高齢者の家庭では、対策が望まれる。記事でも指摘されているとおり、脱衣所に暖房器具を置くなどして、温度差を小さくする方法が奨励されている。
 これに対して、北国の温泉旅館では、露天風呂につかりながらの「雪見酒」を売り物にしているところがあり、私も経験して感動したことがあったが、これは相当脳や心臓には悪い行為ということになる。

 
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反省文

2017年01月24日 08時05分53秒 | Weblog
 公訴事実に争いのない刑事事件の場合、一昔前は、被告人に反省文を書いてもらい、情状に関する証拠として提出するのが一般的だったと思う。
 ところが、いつのころからか、反省文を提出しようとすると、「被告人質問で聞いてもらえばいいので、反省文は要りません」という理由で証拠採用しない裁判官が増えてきた。個人的な感覚では、半数くらいの裁判官がそうである。
 せっかく反省文を書いても、公判で提出出来ないとなると、依頼者はショックを受けるだろうから、私は、最近では反省文は用意しないようにしている。
 だが、長い勾留生活の中で、自分と向き合うための手段として文章を書くことは、やはり有益だと思うので、裁判官の判断とは関係なく、「反省文」の意義は失われていないと思う。
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分離

2017年01月23日 07時29分20秒 | Weblog
南極で巨大氷塊が分離へ 海面上昇の恐れ
 「英国の研究チームは6日、南極のラーセンC(Larsen C)棚氷から近く、米ニューヨーク(New York)のマンハッタン(Manhattan)島の100倍近い面積を持つ巨大な氷塊が分離する見込みだと発表した。」
 「この氷塊単体では海面上昇は生じないが、分離によってラーセンC棚氷がせき止めている内陸部の氷河が海に流出する恐れがある。こうした氷のすべてが海へ流れ出た場合、地球全体で海面が約10センチ上昇すると予測されている。」

 今回分離するであろう氷塊は、もともと海水上にあるもののようなので、これがより暖かい地域に流れて溶けたとしても、海面が上昇するわけではない。南極大陸の地面の上にある「内陸部の氷河」が溶けることが、海面上昇をもたらすわけである。
 素人考えでは、南極大陸の沿岸部に「万里の長城」のようなものを築いて、氷河の流出を防ぐことも考えられるが、物理的に実現不能である。 
 
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主語なし

2017年01月22日 08時20分00秒 | Weblog
伊勢物語・第31段…忘草 
 「昔、宮の内にてある御達(ごたち)の局(つぼね)の前を渡りけるに、何のあたにか思ひけむ、「よしや草葉(くさば)よ、ならむさが見む」といふ。男、
 罪もなき 人をうけへば 忘草(わすれぐさ) おのが上にぞ 生(お)ふといふなる
といふを、ねたむ女もありけり。」

 伊勢物語を読むたびに、古文解釈の難しさを痛感する。
 その理由の1つは、主語が明記されないことにあると思う。上に挙げた第31段では、冒頭からすっぽりと主語が抜けており、途中で「男」と出てくるので、ようやく主語が分かるという分かりにくい文章になっている。
 こうした文章の解釈は、良い経験になると思うが、高校1年生程度にはちょっと酷なように思う。
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