うその自白

自白の心理学
　司法研修所でも必読とされている「虚偽自白」についての優れた解説書。
　一般の人は、「無実の人が自白するはずがない」と思っているが、「宇和島事件」では、被疑者とされた無実の人が、逮捕されてわずか４時間で自白を行っている。
警察 不自然な記録に気付くも放置
　またしても、警察の見込捜査と自白強要の被害者が出てしまった。
　　　
「警察によりますと、大学生を逮捕したあと、大学生のパソコンに残されたデータの記録を解析したところ、３００字を超える襲撃予告が、ホームページに接続してから僅か２秒の間に書き込まれていたことが分かりました。」

　警察・検察は、自分たちの「見立て」をもとに詳細な自白調書の文面を作ったうえで、被疑者に署名指印させるのが一般的だ。このことが、一般の人には十分理解されていないように思う。

時間の浪費

解散巡り密約か　「来年度の予算編成しない」
　臨時国会が召集されても、野党が審議を拒否すれば、法案は成立しない。結局、特例公債法案への賛成と引き換えに衆議院を解散するしか手段はなくなるだろう。
　結論を先延ばしして時間を浪費すれば、ますます支持率は下がっていく。
　

アナと記者

丸岡いずみアナ　仕事とられた同僚からの視線が重圧だった説も
　アナウンサーのアイドル化はもう古いようで、「報道記者の女子アナ化」が指摘されている。女性報道記者がニュース番組を仕切るようになり、女子アナを席巻しているようだ。
　こうなると、女子アナには、バラエティ番組の司会補助くらいしか仕事がなくなるのではないか。
　　

海洋領有権

焦点：海洋領有問題が世界中で再燃、尖閣は最もハイリスク
　「一部の国は以前にも増して政治的、経済的、軍事的に主張するようになっている。」というが、迷惑な話である。
　ところで、こういった紛争は「国際司法裁判所に提起すべきだ」という論調が強まっているが、無条件に賛成することはできない。こういった仕事をやっていると、第三者の裁定が本当に信頼できるものなのか、ひとまず疑う姿勢が求められる。誤判の危険もあるし、その是正手段も不明だ。

後ろ盾を裏切る

野田窮地　財務省カンカン！「政権延命」や～めた？「年内解散」現実味
　記事によると、臨時国会が召集され特例公債法案が提出される見込みだが、ここに至るまでの対応をみて、財務省は政権を見限ったとのことである。
　思えば、現政権は、成立のときから財務省のバックアップを受けていたと指摘されており、案の定、増税法案を成立させた。だが、その後ろ盾を裏切ったために、政権は窮地に追い込まれたというのが、記事の要旨である。
　いずれにせよ、問題を先送りしてもいいことがないのは見えている。特例公債法案も解散も早くやった方がよいと思うのだが。。。

海外拠点

振り込め詐欺の「出し子」トップを逮捕　７億円被害、中国に送金か
　「７代目」の出し子のトップというくらいだから、かなり前からやっていたのだろう。
　でも、中国に送金する際に当局から怪しまれなかったというのであれば、監視体制が甘いという指摘もあるだろう。

急変調

中国経済「急変調」の行方　輸出鈍化、内需減速、そして政治空白
　よく「中国バブルの崩壊か？」と報道されるが、雇用情勢が悪いのであれば、確実に経済は悪い。
　報道によれば、一流大学を出ても低賃金の低い工場での肉体労働しかなく、しかも競争が激しいため職にあぶれる若者が多いらしい。
　高学歴化は、一定期間、労働力が市場に入るのを抑制することによって、市場の飽和・過当競争を緩和する効果がある。だが、仕事にバリエーションがなく、殆どが単純労働であれば、学歴は無意味になってしまう。
　エリートが増えすぎたということだろうか。

兄妹神

「古事記を読みなおす」（三浦佑之）
　面白い本だが、イザナギ・イザナミの国生み神話のところで、ちょっと疑問が残った。
　イザナギ・イザナミが「兄妹神」であり、国生みがいわゆる「洪水型始祖神話」に属することは、ほぼ通説らしい。そして、二人が最初につくった子が「ヒルコ」（骨なし子）、二人目の「アハシマ」も不具となってしまうのは、インセスト（近親相姦）・タブーを破ったためであるとされている。
　だが、３人目以降は、健常な子供（島）が生まれるのであって、これをどう説明するかが問題である。
　西田幾多郎は、「柱を回る行為」（及びイザナギが先に声をかけること）によって、タブーを回避しているというのだが、 これが何を意味するのかが分からない。レヴィ・ストロースあたりだったら即座に回答がきそうだが・・・。

詐欺師を見抜く(2)

論文・動画、記者にメール…東大病院で取材
　森口氏の記事が問題になっている。
　iPS細胞についてよく知らない私ですら、実用化までかなりの時間がかかるだろうということは押さえている。だが、読売新聞には、このような常識がなかったようだ。
　さんざん指摘されているように、詐欺師は、経歴をいつわることが多い。だから、金融機関などは、この点が怪しいと思ったら、徹底的に調査する。だが、新聞社は違うようだ。

真犯人は？

東電ＯＬ殺害　検察側、有罪主張断念へ　爪からも別の男性のＤＮＡ型
　これでゴビンダさんは「灰色無罪」から「白色無罪」になったと言えるかもしれない。
　それにしても、真犯人を取り逃がし、無辜の人間に多大な苦痛を与えた警察・検察・裁判所の罪は重い。特に、警察・検察がこれまで重要な証拠を隠していたことは、犯罪にも匹敵すると思う。