第 5580回の「ダムにメガソーラー」でもう香川のため池の出番は面白くなくなったと書きましたが、今頃に なって、香川の塩田やため池の記事が出てきました。
ため池にもやっと目を向けて来たようですが、何ともスケールが小さいし、今頃実証実験なんて遅いのじゃないでしょう か。
その点、スケールは小さいものの塩田の方は実績が増えてきているようです。第 4904回、第 4905回、第 4916回の「坂出のメガソーラー」で書いた、私が唯一絡んだメガソーラーの隣の「坂出ソーラーウェイ」が 相変わらず取り上げられています。
スマートジャ パンより 2015年01月06日
エネルギー列島2014年 版(37)香川:
日本で最も面積の小さい香川県だが、日照時間には恵まれている。限られた土 地で太陽光発電を増やすため に、瀬戸内海に面した塩田の跡地や、ため池の水上にも発電設備を展開する。全国に知られる讃岐うどんの廃棄物を利用 したバイオマス発電も加えて、再生可能 エネルギーの導入機運が高まる。 [石 田雅也]
気候が穏やかな香川県では、利用できる再生可能エネルギーは3種類に絞 られる。現在は太陽光とバイオマスで、将来は海洋エネルギーの可能性がある。特に最近になって太陽光発電の導入プロ ジェクトが急速に広がり始めた。日照時間が47都道府県の中で11番 目に長く、全国平均を1割近く上回る日射量を期待できるからだ(図1)。
稼働中のメガソーラーでは、かつて製塩で栄えた坂出市(さかいでし)にある 塩田の跡地を利用した「坂出ソーラーウェイ」の規模が大きい。7万平方 メートルの平坦な土地に、合計で4MW(メガワット)の発電設備を建設した。第1期 の2MWが2012年11月 に運転を開始した後、第2期の2MWが2014年3月 に運転を開始している(図2)。
図2 「坂出ソーラーウェイ」の全景(第1期分)。出典:日本アジアグループ
第1期と第2期 では太陽電池の種類を変えた。第1期分は高温に強い化合物系の薄膜タイプ、第2期 分は価格が安い多結晶シリコンタイプを採用している。年間の発電量は両方を合わせて1200世 帯分に相当する見込みだが、太陽電池の種類によって発電量にどの程度の差が出るかは注目だ。
香川県は面積が小さいながらも、ため池が約1万5000カ 所もあって全国で3番目に多い。降水量が少ない瀬戸内式の気候のも とで稲作を増やすための手段である。ため池の中で規模が大きい善通寺市の「吉原大池」では、水上発電設備の実証実験 が2014年11月 から始まっている(図3)。
合計72枚の太陽光パネルを 使った実験設備で、水上に浮かべるフロートの素材や形状、さらにパネルの設置角度を変えて、3通 りの方法で発電量を比較検証する試みだ。池の水面は風の影響で水位の変動や揺れが生じるほか、パネルが水に濡れるこ ともあるため、フロートの構造や設置角度の違いによって発電量に差が出る可能性がある。
実証実験を担当する香川県の農林水産部は2016年3月 まで発電量の計測を続けて、ため池の水上に最適な太陽光発電の設置方法を確認する。その結果をもとに、県内各地のた め池に太陽光発電を展開していく計画だ。…中略
香川県の再生可能エネルギーは太陽光とバイオマスの2本 立てで着実に伸び始めた(図5)。太陽光は広い建設用地が限られているもの の、ため池などを利用した小規模な発電設備を拡大する余地は十分にある。
図5 固定価格買取制度の認定設備(2013年12月 末時点)
…中略
2013年 版(37)香川:「うどん県が挑むバイオマス発 電、ようやく広がる太陽光」
2012年 版(37)香川:「日本最小の県が30年 前に挑んだメガソーラー、技術の進化で再生」
図2 「坂出ソーラーウェイ」の全景(第1期分)。出典:日本アジアグループは早 い時期の画像なので、我がメガソーラーは写っていません。
と言うことで、Google Mapでやっと見れるようになったものをアップしてみました。ズームアップすれば、「ソーラーウェイ」の南側にある「ヘルシーホーム」がそうです。私の たった一つの仕事です。
それにしても、周りにもかなり増えているのが分かります。未だに残念なのが隣にまだまだ塩田跡地があるにも関わらず電力の買い取り容量の問題で大きくでき なかったことです。上手く行けば「ソーラーウェイ」に匹敵するくらいにはなったと思います。
まあ、このあたりが私の人生を象徴しているとも言えるのかも。お蔭で、欲をかかずに、この仕事を最後に引退を決意し ました。