エドガー・ポーを作り進めるには、どうしても他に役者が必要である。しかし我がタレント事務所?には日本人と残りわずかな黒人だけである。黒人は『黄金虫』のジュピターぐらいしか出番はないし。『貝の穴に河童の居る事』(風涛社)に登場いただいたK本の常連は、どう見てもすべてモンゴロイド系なので使えない。 そういえば一人いた。ドストエフスキーである。ポーを敬愛し、影響を受けた作家であるからうってつけである。『落とし穴と振り子』の、異端審問をする側にしてしまったりして? ドストエフスキーは実際の写真を見ると口は半開きで、心ここに在らずな表情である。これじゃ文豪にならない、と私はアンモニアを嗅がせてしゃんとさせてある。髭は実際は、これほど密集していないので何かで工夫したい。 それにしても役者不足である。後の使い道を考えると同じく大いに影響を受けたボードレールを作るのはどうか。私は常にこういった感じで枝葉を伸ばしていく。 もしくは怪奇俳優ヴィンセント・プライスなどどうだろう。私がポーに初めて触れたのは小学生の時にTVで観た『恐怖の振り子』(61)である。ポー作品に付き物の俳優といえるだろう。もっとも作家と違って俳優は肖像に対する権利はうるさい。しかしあの個性的な顔は4分の1、チラ見させる程度で充分効く。ポー作品に出演した映画俳優をポー作品の中で作者のポーと共演させる。こうなるとハチャメチャなようであるが、心配することは全くない。所詮私の中に浮かんだイメージである。自動的に私カラー一色に染まって出てくる寸法である。
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インキング映像↓
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『モダン藝術写真展』9月15日(月)~10月7日(火)
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※世田谷文学館にて展示中10月5日まで
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