私がポーを作り始めると、かつて『三島由紀夫へオマージュ男の死』を反対した友人が、またも「なんでさらにマイナーな方向に」といった。私は何をいっている。海外ではマグカップ、Tシャツ、あげくは縫ぐるみにまでなっている稀有な作家であるぞ。と反論した。しかし私の在廊中、今のところ未だポーの愛読者にお目にかかっていない。 そんな時、翻訳家の金原瑞人さんから新訳書を御恵投いただいた。『ポー怪奇幻想集』ダビッド・ガルシア・フォレス画1赤の怪奇2黒の恐怖の2冊である(原書房)スペインのイラストレーターだそうだが、ポー作品が親しみやすく、かつ不気味に描かれている。これがきっかけで、ポーが注目されることも期待できるだろう。 ネットでまったくのデジタルで制作された人物を見た。いよいよ私が待ち望む、イメージがすべて。ウソもマコトもあるもんか的時代になってきたようである。さらに某所では“石塚式オイルプリント”のワークショップが開かれるという。廃れた技法、オイルプリントの再興を目指し、HPで技法を公開して14年。かつて森田健作が唯一私を感心させた一言が「正義が勝つには時間がかかる」。 現在グループ展で一緒に作品を並べる鈴木ノアさんがブロムオイルを始めたきっかけは、私のHPだったというではないか。時間が経つのは早いともいえ、感慨もひとしおである。初対面だけど。
オイルプリント制作法
インキング映像↓
http://youtu.be/kZozcEqgKsE
『モダン藝術写真展』9月15日(月)~10月7日(火)
http://t.co/lc05lwVaiM
※世田谷文学館にて展示中10月5日まで
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