明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



昨晩撮影した河本の外観。暖簾も加わり、河本に通い続けた人にとれば、目に馴染んだ風景になっただろう。何度も見てしまうのでデスクトップに設定。 しばらく休業が決まった時、河本自体を撮らせてもらうことにした。お客には迷惑かけずに撮影ができる。しかし女将さんが帰ってくると、やはりこの笑顔があってこそ。となった。近頃は、肖像権だ個人情報だと、昔のように、酒場など気軽に撮ることはできないが、女将さんの表情が肝腎なので客の顔はできるだけカットしていた。しかし先日、女将さんや河本を心配してのことではあるが、いいオヤジが熱くなってしまった。女性の常連Hさんが「みんな十歳なのよ」と。日頃仕事で子供と対しているから実感がこもっている。女将さんを皆で心配し、いたわっているつもりでいたが、ファインダーの中の屈託のない客の笑顔をみると、むしろ女将さんに十歳にさせられていることに気づいた。 となると私が撮ってるのは、女将さんと、十歳になれる機会と場所を失いたくない良い大人ということになるのかもしれない。 以前、三島を制作した時、どこでも血だらけにする方法を考えたが、今回は誰だかは判らないが、十歳の笑顔であることは判るように術を施している。

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