大伸ばしにするプリントは、どんな画が合うのか考えている。そろそろデータを用意しないとならないことになっている。 質屋から出てきた樋口一葉は、何も大きくする必要ははないだろう、と思うのだが、かといって当初からプリントしようと思っていた、フンドシ姿で複葉機に乗り夜空に浮かぶ稲垣足穂が向いているか、というとこれも良く判らない。迷う原因の一つは私が本来、感心されるくらいなら呆れられた方がマシ、という性質であることがあるだろう。作品どうの、の前に円谷の蛸かでかくなったら面白いだろう。と思ってしまうのである。 私の作品は粘土の質感丸出しである。肝心なのは“佇まい”であり、それさえあれば、むしろリアルな質感にこだわる必要が私にはない。この佇まいが、大きく引き伸ばされどうなるか。佇まいまで拡大しないだろうか。 かといって、蛸がでかくなったところを見てみたい、というのは抑えがたくはある。蛸で呆れられたいなら他にもあるが、これでは人形作家でもなんでもない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/63/11/a1ea9d1695344a20b5097345e6df0c0a_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/06/43/baf32bb5c0ef597a92b45b7009171694_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/62/98/b75f1426493a988f40fe5228041dc1ea_s.jpg)
深川の人形作家 石塚公昭の世界展
関連イベント
『タウン誌深川』“常連席にて日が暮れる”第4回
過去の雑記
HOME