初代中村吉衛門のサイン入りブロマイドなど、数点出てこないものがあったが、他所に歌舞伎の番付を借りに行くというので帰りに寄ってもらい、歌舞伎展飾りつけ中の深川江戸資料館へ。私が個展をやったレクホ一ルが本会場だが、江戸時代の深川を再現した会場に面した場所を設営中であった。ここに私の團十郎が入るはずだった、という大きなガラスケ一スが設置してある。ここは一年展示する、ということいなので、そこまでしてもらったら完成を考えねばならない。 今日来たのは、近世の古文書を学んだ職員がいて、色紙や掛け軸に書かれた文を読んでもらいたかったのと、これはいったい誰だ?というのを解明してもらいたかったからである。私から見るとずいぶん若い女性だが、サッカ一で推薦で大学に入ったということで、なるほどそういわれればいかにもパキパキして、そのギャップが面白い。そして解読のしかたの一端を見せてもらったが実に興味深い。 この日は持って来なかったが、新しい演劇にチャレンジし、鼻の奇病で亡くなった十三代目守田勘彌の左馬を描いた掛け軸がある。それと一緒くたにしていたが、明治時代のやはり守田勘彌のキャステイング表がある。これは興行師として有名な十二代目守田勘彌ではないか、と考えている。だとすると九代目團十郎や五代目菊五郎の展覧歌舞伎にデイレクタ一的にかかわった人物ではないか。表に書かれた役者には守田ゆかりの玉三郎の名もある。それらを特定すれば時代が判るので調べてみましょう、とのこと。大学では日本の戦時について進もうかと思っていた、というので、そっちの方でも読んでもらいたい物が随分ある。 そこから青木画廊に向かい、その後三州屋にておなじみの顔と飲む。
青木画廊サイト。小津安二郎像に写真2点出品。
開廊55周年記念「眼展2016Part1〜妄想キャバレー〜」銀座青木画廊
2016.11/05(土)~2016.11/18(金)アートスケープ 展評『深川の人形作家 石塚公昭の世界』
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